金堂の西側に戒壇がある。戒壇は、出家者が正式の僧となるための受戒の儀式を行う場所であり、鑑真和上が初めて日本にもたらし、東大寺に設置した(東大寺戒壇院)。その後、筑紫観世音寺、下野薬師寺に戒壇が設けられ三戒壇となる。
平安時代初期に天台宗の開祖最澄が、比叡山延暦寺に大乗戒壇の設置を願い出て、最澄の死後、公認された。
唐招提寺の戒壇院の建物は、江戸時代末期の嘉永元4年(1851)に焼失して以来再建されず、3段の石壇のみが残っている。1980年にインド・サンチーの古塔を模した宝塔が壇上に置かれた。
唐招提寺の戒壇は創建時からあったものとする説と、鎌倉時代の弘安7年(1284年)に初めて造られたとする説とがある。

遠景。

近景。そういえば、昔見たときにはストゥーパはなかった。