植松三十里『帝国ホテル建築物語』PHP研究所 2019/4
1923年(大正12年)に完成した帝国ホテル2代目本館、通称「ライト館」。「東洋の宝石」と称えられたこの建物を手掛けたのは、20世紀を代表する米国人建築家、フランク・ロイド・ライトである。
世界へと開かれた日本において、迎賓館の役割を果たしていた帝国ホテル。そのさらなる進歩を目指す大倉喜八郎と渋沢栄一が、明治末期、アメリカで古美術商として働いていた林愛作を帝国ホテル支配人として招聘したことから、このプロジェクトは始まった。しかし、ライト館完成までの道のりは、想像を絶する困難なものだった・・・。ライト館の建築にかけた男たちの熱い闘いを描いている。
帝国ホテル建設に携わった、建築家のフランク・ロイド・ライトや、その弟子の遠藤新、支配人の林愛作や犬丸徹三、その他、大倉喜八郎や、明治村の谷口吉郎など、それぞれの帝国ホテルに対する思いが、わかりやすく記されている。その他、建設途中のいざこざや、経過が、臨場感あふれる文章で描かれていて、一気に読み終えてしまった。

明治村 旧帝国ホテル 正面玄関

明治村 旧帝国ホテル 正面玄関車寄せ

明治村 旧帝国ホテル ロビー
日本で公開されているフランク・ロイド・ライトの作品

東京池袋 自由学園明日館 重要文化財 一般公開している。見学料、喫茶付で600円。ホールでゆったりと寛ぐことができる。

兵庫県芦屋市 旧山邑邸(現ヨドコウ迎賓館)重要文化財 一般公開している。見学料500円。水・土・日の3日間開館。