山尾三省著『原郷への道』(野草社 2003/8)を読む。
山尾三省は、詩人・エッセイスト。1938年東京に生まれ、2001年屋久島で死去。早稲田大学文学部西洋哲学科中退。1977年、屋久島の白川山(しらこやま)に一家で移住。以降、白川山の里づくりをはじめ、田畑を耕し、詩の創作を中心とする執筆活動の日々を屋久島で送る。「地球即地域、地域即地球」というコンセプトを実践し、詩とエッセイを発表し続けた。
心に残る文章が色々あるのだが、文章だけで絵や写真がない。イメージを広げるために写真を探してみた。
「蝶という夢」(160p)
息子が育てている
ツマベニチョウの幼虫のエサとなる
ギョボクという木の葉を探しに行く話から美しい蝶の話となり、
ミヤマカラスアゲハや
アオスジアゲハへ発展する。そして、荘子の「胡蝶の夢」に転じ、〈物化〉という思想にたどり着く。
「物化とは、物に同化することであり、世界を、そこに現れ出た自分として観る生き方のことである」という結論に達する。

ツマベニチョウ(チョウ目アゲハチョウ上科シロチョウ科に分類されるチョウの一種。シロチョウ科では世界最大級の種。開張約9-10cm。)

ツマベニチョウの幼虫

ギョボク(魚木は、フウチョウボク科ギョボク属の落葉小高木)

ミヤマカラスアゲハ

アオスジアゲハ

山尾三省一家が住んだ場所は、屋久島の最北、一湊の白川山(しらこやま)という所であった。
