今池下、カレー店の駐車場東の民家に大きなビワの木があり、今、花が咲いている。
ビワは、中国から伝わり、漢字では「枇杷」である。日本の楽器の「琵琶」に葉や実の形が似ていたので、日本語読みは「ビワ」になったといわれるが、実は、日本もビワの原産国であり、古代から中国とは違う種のビワの葉を薬草として使っていたことがわかっている。
日本のビワの実は小さく、ほとんどタネで可食部分が少なかったので、食用作物としての流通はしていなかったようだ。
食用中国種が日本で栽培され、実が市場に出回るようになったのは、江戸時代以降であるが、楽器の琵琶が誕生する以前から、薬用ビワの木はあり、中国語の発音(日本語にない音)に似た「ビワ」の呼び名は既に定着していたとする説もある。むしろ、ビワの実に似ていたので、楽器名が「枇杷」になり、果実と紛らわしいので後に「琵琶」の表記に改めたという説もある。