下の写真を拡大トリミングしたもの。顔が左右対称でない。個体差だろうか。
ヒナが人質だから日中でも撮影できたが、少し慣れもでてきたような。
動物はそれぞれ得意技をもっている。
たとえばフクロウは羽音をさせない羽やよく見える目、特殊ともいえる聴力をそなえている。これがあるから、夜の空の王者として君臨できるのだ。
武器をもたない野ウサギだって、草の間から長い耳を出して敵の接近をいち早く察知し、石のように固まってやりすごし、もしみつかれば文字どおり長い足で脱兎のごとく逃げるのだ。
ただし、みな幼獣から七難八苦をのりこえて晴れて成獣になれたら、という条件付きである。ヒナや幼獣はすべてに未熟で、敵に発見されればイチコロである。それをかいくぐって大人になれれば、天敵といえどそう簡単にやられるわけではない。
しかし、これは数の少ない中型獣から大型獣のことであって、多産だったりすぐ巣立ちする小型のものは大型のエサになる役目をもっているから、子供の数で勝負し、子孫を残していく方法をとる。
また、大型のフクロウは15年の寿命があり、小型のリスなら5、6年しか生きられないという運命をもつ。
それと、長寿のものほど成長するまでに長い時間が必要というのもある。
フクロウの産卵はたぶん3月初旬。巣立ちが5月初旬で、自在に飛べるようになるのが6月の半ば。3ヶ月半以上も子供にかかりっきりなのだ。
ここまではHP「フクロウの杜」や「森の賢者」で教えてもらったが、その後の生態はよく知られてないそうである。ただ、自らエサを獲れるようになるまではもう1ヶ月やそこらかかるのではないだろうか。
写真はたぶん母フクロウで、巣立ちヒナから30メートルぐらい離れた枝で発見する。ちゃんとヒナの見える位置にいたのだ。
巣立ち前と違い、まったく逃げるようすをみせず、首を回転させ周囲の物音を確認したり、眠いのかときには目をつぶったりもする。
ヒナは飛べないし、ときには枝から落ちるようで、まだまだ危険がいっぱい。でも、巣の中よりはるかに安全なのだろう。
こんなことを書くのも、リスの姿をみたいと巣の前でねばってみるのだが、まったく現われないから。
リスの得意技は身軽さのみで、もし子育中にテンに巣のありかを発見されたら、親は守ってやれず、ひとたまりもないだろう。
だから、こそりとも音を立てず、できるだけ外へ出ないようにしているはずだ。
フクロウのヒナを探すよりたいへんなのだ。
でも、糞はどうしているのだろ。下へ落とせば敵に発見されるような・・・。

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