先週の木曜日、17日のことである。
お客さんがあって、朝から船の準備をしていたら、操舵室の後ろのデッキに見慣れたものが転がっている。太さが20ミリほど。
これはハクビシンの糞じゃないか!
まさか船の上にハクビシンが乗るなんて思えなかったから、カラスのペリットではないかと、考えようとしたが、ペリット独特の触ればバラバラくずれそうな特徴がない。
逆に糞独特のべっとりとした黒い粘着質の中に、サクランボの種がたくさん入っている。
これはどうみても、ハクビシンの糞だよね?
しかし、船にどうやって乗ったのだろう?ロープを伝ったか、それとも岸壁に近づいたときに飛び乗ったか、もしくは泳いでフェンダー(防舷材)を伝って登ったか。
隣の船のビニール袋が夜の内にボロボロにされていたなんてこともあったようである。
話は変わって、浜名湖のボート事故のこと。
あれは間違いなく人災であり、人間度の低さから起きたものである。
そもそも、出港判断からしてあやまりである。
雨模様で、風も少しは吹いているのに、経験のない大人二人が指導役で乗り、ボートも海も初めての子供に、オールを漕がせるなど、させる方が間違いというもの。
これで海へ出て大丈夫だろうか、と不安を持ったり進言する人がいなかったことに驚きを感じる。
風が出ても、撤退の判断がまったくできない人達だったのだろう。
次に、ボートの曳航は、何度も経験した人でないと危険なことがある。
自信がなかったらまずアンカーを打たせて、それからボートでゆっくり2、3人ずつ運べば何も問題なかったのに・・・。
一番気持ち悪かったのが、一人の行方不明者が転覆したボートの下にいるのに、その上に気づかず乗って、救助を待っていたこと。
私がもしその場にいたら、不明の一人を探すのをまず優先する。救命胴衣を付けているのだから、浮かないわけないし、まず船の下を疑うね。救命胴衣付けてて、浜名湖で命を失うなんて、ちょっと考えようがない。
転覆した船の下に3人がいると、生徒が言ったらしいじゃない。
私が川で溺れた子供を川底から拾い上げ、人工呼吸したのは、ちょうどこの子らと同じ中学2年のときである。
先生は「船の下に生徒がいるかもしれない中」「みなさん、動かないでじっとしていてください」なんて言ってたのじゃないだろうな? だったら、最初から出るな!
呼吸が止まって10分も経ったら、もうダメだからね。

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