ちょっと遅めの時間帯に林道へ行ってきた。
そして、いつものようにのんびり歩いていたら、ガードレール脇に枯れた笹が何本かあるのに気付いた。
ここのところ笹の変化に目がいくようになっているが、まさかガードレール脇の笹まで気になるとは自分でもおかしく思った。
でも、これがなぜ立ち枯れているのだろう?
これは反対側から見たところ。
ためしに引っ張ってみたところあっさり抜けて、誰かがいたずらし突き刺したのだろうと思った。何しろガードレールの基礎の壁に沿って刺さっているのだから、他に考えようがなかったのだ。
ところが、ひっこ抜いた根元を見ると何者かにかじられたような痕があるではないか。
しかも、同じように立ち枯れした笹がたくさん並んでいて、こいつらはどうなんだろと抜いてみたら、どれもみな誰かにかじられている。
この複雑なかじり痕から、人がいたずらで突き刺したのではないのがすぐ分かったが、しかし、まさかモグラが笹を食べたのか?
地中部分の根っこが激しくかじられているから、歯のある動物の仕業なのは間違いない。
しかし、モグラは地中生活者のため目が退化し、触覚と匂いで昆虫やミミズなどをエサにしているのではなかったか?
って見ていくと、するどい小さな歯形がたくさん残っている。でもこれはウサギが食べる笹よりも太いのである。
あまりに不思議なので、笹をよく調べてみたら、地中のかじり痕だけでなく、根元から数10センチ上に歯形がついているものが3本あった。
ガード下に降りてチェックしたら、宙ぶらんのところにかじり痕を発見する。これを見てモグラの仕業でなくて、ひょっとしてネズミかも、と初めてネズミが思い浮かんだのである。
ネズミは地上にあるものばかり食べていると思い込んでいた。
だが、ネズミは地中に穴を掘り、そこを巣にしているものが多い。ならば、笹の根元は見慣れた光景だろう。
歯形を見ても一本が0.5ミリほどとリスの1ミリよりも細いのが分かる。
しかしこれがネズミとしたら、アカネズミ、ハタネズミ? 誰だろう?
地中部分を20センチにわたって2段にかじるなんて、ネズミの通路はいったいどうなっているのか? ほんとに不思議である。
枯れた笹を数えたら全部で37本もあり、日常的に食べているのが分かったが、他の場所にもあるのだろうか?

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