ニホンリスの足跡/
これは1月31日の写真だったと思うが、ニホンリスが意外にも林道を渡るいくつかある通路の西から2番目の通路を横切ったのを見つけたもの。
このリスは林道よりだいぶ上のエリアから降りて来て、クルミや松ぼっくりをデポしてあるところへ行ったものと思われる。
林道周辺にいまエビフライが見られないから、そう判断している。
話は変わるが、ここのところ足跡ばかり取り上げていて、足運びなどにいくつも不思議が出てきたのはご存知のとおり。
そんで色々調べてみたところ、一種の動物でもゆっくり歩くのから駆け足まで4段階ほど変化があるのが分かってきた。
ただネットには、哺乳類全般の歩き方や走り方、足の運びを詳しく調べたものは見られなかった。
そのかわりというか、歴史のある馬術の中に詳しい解説があり→「
歩法(馬術)wikipedia」、ネットにも、これら馬の足運びに倣っているものがいくつかあった。
動物学の用語に確立されたものがないのだね。
これを抜粋し、紹介してみよう。
常歩
(なみあし; 英:walk; 仏:pas; 独:Schritt)は、4節(四肢が別々に着地・離地すること)の歩き方で、常に2本あるいは3本の肢が地面に着き、体重を支えている(「空間期」がない)。なお、常歩が早くなると1本の肢で体重を支えるようになる。肢の動く順序は右後肢、右前肢、左後肢、左前肢。
速歩
(はやあし; 英・仏:trot; 独:Trab)は、2節の歩き方で、右前肢と左後肢(右斜対肢)、左前肢と右後肢(左斜対肢)がペアになってほぼ同時に着地・離地する「斜対歩」と、右前肢と右後肢(右側対肢)、左前肢と左後肢(左側対肢)がペアになる「側対歩」とがある。厳密には4本の肢の着地には時間差があり、常歩と同様の順序である。
歩行中、四肢のいずれもが地面から離れている「空間期」がある。
駈歩
(かけあし; 英:canter; 仏:galop; 独:Galopp)は、3節の歩き方で、3本の肢が接地している時期と、4本の肢すべてが地面を離れている時期とがある。左右どちらの前肢が前に出るかで、左駈歩、右駈歩の区別がある。駈歩を、遅い襲歩に区分する場合もある。
駈歩には後肢が先に着地するものと前肢が先に着地するものとがあり、前者の着地順序はと同じく右手前と左手前とがあり、後者の着地順序は対称歩法と同じである。
襲歩
(しゅうほ;gallop)は、全速力で走る際の馬の歩き方で、馬術の基本となる「三種の歩度」(常歩、速歩、駈歩)には含まれない。左右の後肢の動くタイミングが近く、また左右の前肢の動くタイミングは離れている。4節の歩き方で、左手前と右手前があり、前肢の手前肢が走る方向を調整し、後肢の反手前肢が前方へ身体を推進させる働きをする。また、交叉襲歩と回転襲歩がある。
襲歩においては、3本以上の肢が接地している時期がなく、4本いずれもが接地していない時期がある。
これらを見て違和感を感じたのが、「○歩」と書いて「○あし」と読ませること。
どうせ当て字ならあしに足を使ったらもっとすんなり読めると思うけど。
で、提案である。
●常歩(なみあし)→並足→
常足(なみあし)
並足と併記しているのもあったが、これを「なみあし」と読ませるのだったら→常足としたらどうだろう?
●速歩(はやあし)→
速足(はやあし)
ならばナチュラルに速足としたらどうだろう?
●駈歩(かけあし)→
駈足(かけあし)
これも、そのまんま駈足としたらどうだろう。
●襲歩(しゅうほ)→
襲足(しゅうそく)
これはちょっとむずかしい。同じ足で統一するなら、同義的に襲(おそう)足(あし)としたらどうだろう?
そもそも全力で走っているのを「襲歩(しゅうほ)」と呼ぶのはなんだかおかしい。
ほんとに言葉がないのだろうか?
そしたら、ニホンリスの上の写真の走りは、これらのどれに分類される?
前両足と後両足が2節ごとに同時に動くから、速足?
足4本が同時に宙にあることも多いけど、両前足の着地、両後足の着地に時差が少ない。
リス型速足とでもするしかない?
隊長のコメントに、写真のリスの走りを「跳足」(とびあし)にしたらどうだろうとあった。
まさにぴったりなので今後これを使っていこうと思う。
しかし、リスといえど10センチ、20センチ動くときは跳足にはならない。これはやはり常足と呼ぼう。
イタチやテンも同様だね。

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