アツモリソウ/神奈川県では絶滅したが、北海道など山の頂に群生している所がまだあるらしい。
クマガイソウ/これはまだ湯河原にあるかもしれない
いま、標高500mほどの白銀林道入口の「さつきの郷」にさつきがやっとまとまって咲き始め、観光客が多い日で数10人ほど集まってくる。
ここを開いて石を積んで庭園風にし、さつきを植え始めたときはまさかと思ったけど、最後に立派な石碑が建ち、「さつきの郷」と刻まれているのを見たときはあちゃーとなったね。
湯河原は幕山梅園が成功し、2匹目のドジョウを狙ったのと、五月みどりさんが湯河原に在住するので、次はさつきの郷だとしたらしい。
ただここは標高が高いし、風が強いので、本来さつきは5月だろうに、6月も後半にやっと花開くのだ。これでは客はこないだろう。
それに、全体が赤一色のような造りで、庭としての完成度も低い。
また、こんなところでも、観光客のいない時期は造園業者がさつきの中から長く首を出した草を何度も刈ったり、形を整えたりと、かなり人やお金をつぎ込んでいて、どうなんだろと思う。
そして、私がもっともがっかりするのが、丘の上に設置された「友愛の鐘」(?)とか名付けられた釣り鐘。
鳴らすんじゃないよ、鳴らすんじゃないよ、と念じるけど、思いは通じず、カ〜ンカーンと周辺に響き渡るのだ。
私はそのカネの音が聞こえる近くの草原で希少植物に囲まれてお宝探しをしているのである。
幕裏の事情をつぶさに見せられている私としては、ホトホトいやになるのだが、まあこれが社会一般だろうと半分あきらめてはいる。
ただ、私は昔から作る側にいたから、乗せられる側に回ったことはほとんどない事情もある。でも、少しは自分の行為を疑えよナ、と思う。
写真は前項で午前中お宝探しをした後、昼から仲間に誘われて山中湖の知り合い宅を訪問したとき撮影したもの。
初めて見たアツモリソウとクマガイソウのすごい存在感に感動したが、しかし、これらは誰かからの頂き物のようであった。
これを市販された鉢植え、観葉植物だと思えばいいのだろうが、希少種を自然の中に見つけたい私としては、これらの生い立ちはどうなっているのか、なぜここにあるのか真実が知りたかった。
けど、深く聞けなかったのである。
前振りが長くなったが、本題はここから。
私は、社会の混沌や病巣の原因は、この前段の中に示した、デタラメでプライドの持てない稼ぎ仕事の中にあるだろうと思っている。
心が訴えるだろう真実・真理に目をつぶり、金を追い求め続けた結果である。
私の考える真実・真理とは野に咲く自然の花や動物のようなもの。
森羅万象の摂理の中で脈々と命をつないでいるウソのないものである。人間のすることとて同じである。
この真実をめちゃくちゃにしてしまった社会が現代である。たとえば真鶴・湯河原の土産、アジの干物は地元産が10パーセントないだろうし、刺身だってそう。イカに至ってはほぼ全部回りものだ。ウソだらけではないか。せめて産地を偽装しないでほしい。
そんなだからか、ウソが専門のオレオレ詐欺なんてのまで流行っている。
しかし、いまの社会、真実が立場によっていくつもあったりするらしいから困る。
そんなだと何を信じていいか分からないから心の病がますます広がるばかりである。
真実とは本来すべからく自然の摂理の中にあって耳を澄ませば聞こえたり、目を凝らせば見えるものではないだろうか。もしそれに人が変更を加えるなら、きっちりと但し書きを入れ、データに変遷を記録する必要があるだろう。
真実はできるなら一つであってほしい。
今日はダイビング船で、すでに仕事終了。
明日の天気はどうだろう?

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