魚探画面と海の中の水深、左右が対応するように書いている/
一度で大きく拡大できるようにすればいいのに、この使い勝手の悪さ!
隊長から「魚群探知機のしくみを解説せよ」とのとても難しい要望があり、なんとかトライしてみる。
魚群探知機(以下魚探)は船底のセンサーから音波を海底に向け発射し、その反射波をとらえて絵にしているもの。
色は反射の強さを強弱でたしか12色で表し、焦茶が強く次が赤、薄いブルーが最も弱い反応。藍色は何も無い海中ということ。
魚探の基本は測深器であり、発射された音波が反射した順に戻り、音波の海中での速度、秒速1500mから水深を計算し、画面に表示する。
画面の上が常に水深0mで、反射の一番遠く強いのが海底。画面の下に焦茶色で表示される。
魚探画面は一見TV画面のように広く海中を映しているように見えるが、実は地震計の記録紙のように1行ごとに右端に書き込まれている。
右端1行に発射された角度のあるビーム波1回分の情報が刻まれていくから、画面の99,9パーセントは過去のもので、右端から反応が途切れたら、船下にもう魚群がないということ。
ビーム波の角度は周波数で違うのだが、角度があるから時差をもって反射が帰ってくる。これが1行に書かれると厚みのある反応となる。
海底反応が厚みのあるのは、ビーム波の広がりのためで、厚みが20mあれば、海底で直径20mに広がるビーム波とアバウトにいえる。
少し前に出した図版を、できるだけ大きく見えるよう半分にしてアップしてみた。

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