クルマムグラ/下の方にオククルマムグラそっくりの葉が/
茎に刺がなく葉の縁に刺/花は白く萼の下に長毛が/
林道周辺でめずらしいものや気になるものを見つけたらとりあえずカメラを向けて2、3カット撮る。
だが、アカネ科は何度撮っても同定の決め手に欠け、ブログにアップできずにいる。だから保留写真がたくさんあったはず。
そう思って過去のデータを探索したらやはりいくつも出てきた。
植物は何度も何度も見直さないと細かな特徴など見分けられないね。
まずは先日撮影したオククルマムグラとよく似るとされるクルマムグラ。
このムグラ、葉と葉の隙間が大きく、ちょっと見似てない。
が、下の方の葉に幅広でオククルマムグラそっくりなのを発見。これを見落としていた。
でも撮影エリアが違うし、ひょっとして刺のないクルマムグラかも、と茎を拡大してみたらツルツルだった。
クルマムグラの解説には、
「茎の稜上に刺はない。葉はふつう6個輪生し、披針形で長さ1〜3cm。葉の縁に毛がある。茎の上部の集散花序に白色の花をつける。花冠は直径2.5mmほど、先は4裂する。萼には長毛がある」
とあり、葉の縁に刺もあるし、蕾だが白色の花だし、萼を無理矢理拡大したら長毛も見えた。クルマムグラでまず間違いないだろう。
次はヤマムグラ。
発見したフォルダの前後の写真から標高の高いところで撮った写真と分かり、たしかヤマムグラというのがあったな〜と検索すると、最大の特徴である4枚輪生する葉の一対が小さい、というのが一致。
もう一つの特徴、花冠の裏に毛があるらしいが、これは花がないので確認できず。
ちょっと安易ではあるが、立ち姿などからもたぶんヤマムグラだろう。
ヤマムグラ/4個輪生する葉の一対が小さい/
次はオオバノヤエムグラ。
これは以前ブログで取り上げているが、同定に自信がない。こちらの方がよりオオバノヤエムグラの特徴が多い。
信頼できそうな解説には
「茎は枝分れし、つる状になる。全長は1m以上。茎には4稜があり、小さな逆刺がある。葉は長さ1.5〜2.5p、幅5〜10o、4〜6個輪生し、倒被針形〜楕円形で、葉の先は急に狭まり短い刺状になる。
上部では4〜5個輪生、下部では5〜6個輪生し、花序のつく葉は小さくて幅が狭い。枝先や葉腋から分岐した細長い花序を出し、黄緑色の小さな花をつける。
名前とは違いヤエムグラとはあまり似ていない。ヤエムグラは葉が6〜8個輪生する」
とある。
最大の特徴は盛んに枝分かれし、つる状になることで、自立せず、あちこちに刺を引っかけ這うように1m以上伸びている。
その茎に刺もあるし、葉も4〜5個。枝先や葉腋から分岐した細長い花序を出し、というのも合致しいている。
オオバノヤエムグラ/つる状にからみながら1m以上も伸びる/
葉脈から細長い花序を出している/
ヤエムグラとほんとに似てないのが不思議だが、オオバノヤエムグラでよさそうに思う。
でも、今シーズンも一度全部確認しなきゃダメだろうな。

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