ニクイロババヤスデ/ババヤスデ科/ムカデと違いおとなしい/
ゴマダラカミキリムシ/多種の樹木に穴を開け、害虫とされる/
センチコガネ/通称「糞虫」と呼ばれ、動物の糞や屍骸など食べる/
昨日の続き。
テン糞の中によく交じっているのが昆虫の翅や足だが、それらはみな写真のように林道上を移動したり、落ち葉の中に隠れていたりするものだろう。
こんなのに栄養があるのかと疑問が湧くが、ともかくテンは見つけると必ず口にする。たとえば最近のクワの実のタネばかりでできた糞の中にも一匹だけ甲虫を食べた痕があった。
あれだけ旨いクワの実を腹一杯食べながらも、昆虫がひょろひょろ歩いていたら見逃さないのである。
これら糞中の虫が何者か分からない場合が大半だが、ともあれこれから林道上で目にする昆虫はなるべく撮影していこう。
写真上は「ニクイロババヤスデ」でババヤスデ科のヤスデ。
これはムカデに似ているが、どちらかと言うとダンゴムシを長くしたような体で、驚くとダンゴムシ同様体を丸める。
性格もおとなしく、触っても噛み付いたりしないようだ。
ニクイロババヤスデは足が一節に2本ずつ出ているが、ムカデは一節に1本だけ。それに、ムカデは長い触覚に強い顎を持ち、色も赤っぽいところがあるから、すぐ見分けられるだろう。
次は森でもっとも一般的なカミキリムシの「ゴマダラカミキリムシ」。
こいつはあらゆる樹木に穴を開けて枯らすから、害虫の部類に入るだろうが、カミキリムシの種類は神奈川県だけでも300種ほどあるそうだから林道にも色々なタイプがいるだろうね。
次はよく見かけるセンチコガネ。
これを初めて見たとき、メタリックな輝きをもちきれいな虫だな〜と思ったが、通称「糞ムシ」と呼ばれ、動物の糞や屍骸、腐ったキノコなどを食べていると聞いてそのギャップに意外な感じがした。
産卵は土中に糞で育児球をつくりそれに産みつける。幼虫はその糞を食べて育つようだ。
調べたら、これによく似たオオセンチコガネもあったが、口の上部の形状が半円形なのがセンチで、少し台形になるのがオオセンチのよう。
で、これはセンチと同定した。
このあたりも撮影しなきゃね。

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