天昭山神社の杉の高木にある巣穴。地上10メートルほどにあるが、この数メートル上にも同じように3つ4つ穴が開いている。
穴の一つを拡大してみた。穴の周辺がノミで削ったようにギザギザしていて、キツツキの仕事ではないのがわかる。
キツツキの巣穴。子育しているのを確認したわけではないが、同じような穴の開いた倒木を調べたら、中に綿毛などでできた巣があった。
写真は天昭山神社の、隊長がムササビを確認された杉の木にあった巣穴である。
探検隊ミーティングの折り、ムササビの巣穴の話になり「ムササビはキツツキの巣穴を利用すると聞くけど、自分で穴を開けないのだろうか」って疑問が出た。
また、隊長の昨日のブログにこの巣の写真が載っており、3つ連なっている穴のそばに新しい4つ目の穴が造られつつあり、これはテンなどの天敵を迷わすためかもしれない、とコメントがあった。
そこで先日撮った、ピントの甘い写真を拡大してみたら、穴の入り口周辺があきらかにキツツキのドリルで開けたようなきれいな正円と違い、ギザギザとしていて、ノミで削ったような筋もみられた。
先日の、アオキの実の食痕を調べた隊長のデータから、リスの2条の前歯の幅が2,5〜3ミリで、ムササビは4ミリというのが分かっている。
写真の巣穴のノミで削った跡は4ミリ以上ありそうにも見えるが、キツツキのクチバシではこんなことは不可能だ。
推論ばかり重ねるのはどうもすっきりしないが、ちらっと見える内部の壁もキツツキの仕事ではないし、ムササビは自分の歯で巣穴を開けると考えてもよさそうだ。
それに、この巣は杉の大木の地面から10メートル以上のところにあり、多くのキツツキの巣より高い場所にある。また、キツツキのは枯れて枝の落ちた、あまり太くない木に造る場合が多いのだ。
ムササビの巣をHPなどで調べていると、巣穴が一本の木に複数個連続しているものが多い。天昭山でも、7つぐらい穴のあいた木があった。キツツキの場合は多くても3つ程度である。
これからも、ムササビが自ら穴を開けると推理できる。
そして、いくつも穴を造る理由は、キツツキの場合は主に下から登ってくるヘビなどの敵を迷わせ、逃げる時間を稼ぐ、というところか。
一方のムササビの穴が多いのは、もちろんテン対策もあるだろうが、主に空からくるフクロウやノスリなどに、どの穴に逃げ込んだか、出てくるか狙いを絞らせないためではないか。
それぞれの巣穴が遠く離れていては迷彩にならないからか、写真の間隔ぐらいが多いようだ。
それに、ムササビの巣は枝の少ない高い位置にあり、猛禽に狙われやすい。特に子供の巣立ちの頃があぶない。
話は変わるが、クロッチョ漁はメーカーの下請け加工会社が昨日倒産したので、代わりを探す間しばらくお休みとなった。
でも、通販やHPのカタログに載るそうだから、すぐに忙しくなると担当者が言っている。
明日から3連ちゃんでお客さん。遊んでばかりのようだが、少しは仕事も・・・。

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