違和感を感じたスゲに残る雑な食痕
切り口が斜めになったのが多いし半分だけ齧られたものもあった
以前撮影したノウサギの食痕。切り口が真横で、上品(?)
土曜日。予報が外れて晴天となり、客もないので久々に片浦林道(サクラ林道)へ行ってきた。
(ちなみに昨日は強風の中、4名のお客でヒラメ釣りをやり、ヒラメ4枚とマゴチ4本、ホウボウと天気のわりによく釣れた)
一つの目的はハナネコノメの捜索だったが、ヨゴレネコノメは見つけたものの所在不明。
ところがである。
林道のほぼ終点まで来たとき、大きなスゲが何者かに食われているのを見つけた。普通ならすぐノウサギの食痕だ、となるのだが、このときは強く違和感を感じた。
この一本の葉の幅が1センチ以上にもなりそうなスゲがなんだか無造作というか、雑な食われ方をしているのである。
よく見ていくと、ノウサギならこのぐらい大きいと一本一本食べるのだろうに、一度に何本も口にしたときにできそうな半分だけ齧られた痕があったりする。
また、これまで見てきたノウサギの食痕の長い葉を食べたものはほぼ真横に切られている。ところがこのスゲには斜めの切り口がとても多いのだ。
でも、まさかと思いつつ周囲を観察すると、同じスゲがあちこちで食べられている。そして、ついに決定的なものを見つけてしまったのだ。
林道脇の垂直に近い岩肌の斜面の、私の目より少し高い位置のスゲがいくつか食われていたのである。
私の目より少し高い位置のスゲが食われていた
ノウサギの食痕は、19日に見つけた写真のアカガシ(?)のように、高くても地面から60センチほどのもの。
ところが、ノウサギが絶対登れない(?)ほぼ垂直の180センチの壁にあるスゲが食われている。これはシカが後足立ちし、前足を岩肌について食べたとしか考えられないのだ。
岩肌には足をついたと思える跡もいくつかあったのだ。
ノウサギがアカガシを食べた食痕
片浦林道は、白銀林道とつながってはいるが、湯河原町の東となり、真鶴町と小田原市根府川の境に位置する。
そして、根府川あたりまでシカ情報は入ってきていた。でも、ここは星ヶ山公園の並びでもあるのだ。
食痕は古いもので、他にもないかと探してみたが、いまのところこれだけだった。でもここに現れたなら、周囲の森の中を通ったり寝たりすることも容易に想像できる。
で、シカ糞が林道脇にないかと探してみたが、これは発見できなかった。しかし、スゲの食べ具合から周囲の森へ入ればどこかに見つかるだろうと思えたのだ。
数年前シカの骨を拾ったときは、その後食痕や糞がみられないことでたまたま紛れ込んだ一匹としたが、今回のは違いそうだ。
ブログカテゴリに、いつかはシカが、と準備してたシカの項目がこれまで(0)だったのに、ついに(1)となってしまった!

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