リスがクルミを掘り出した穴と殻/
一昨年だったかクルミの木を3本、少し離れて2本、合計5本発見した森がある。
最初に3本見つけた場所を3本木と名付けたのだが、先日久々にそこへ入ったら2本木(いま命名)の方に私の背丈もないクルミの幼木4本を発見する。
その周辺にはリスが食べたクルミの殻がころがっており、隠しておいたクルミを掘りかえした穴がいくつもあった。幼木4本はリスが貯食し、食べ忘れたクルミが発芽したものだろう。
この3本木から2本木あたりは立木が少なく視界が開けていて、リスには危険な場所で、発見したときあまり利用しないだろうと考えたのである。
実際、クルミの殻はあることはあるが少ない。ここでゆっくり食べていられないのだ。
しかし、クルミの幼木や穴をみると、3本木、2本木のクルミほぼすべてリスがエサとしているのが想像される。クルミの木を発見したのは冬で、今年の夏に見たらけっこう鬱蒼とし、リスの隠れ場所はありそうだった。
このクルミを食べるリスの巣の分布がいまだにはっきりしない。
アバウトだが半径200mの周囲に巣をかけられる木や森がないし、巣も見られない。
以前は直線で200mほどの幕山入口三角州周辺の松林にいくつも巣があったが、松枯れですべてなくなってしまった。
でもどこからか食べに来ている。
まあ、林道を渡る雪の足跡や、クルミの木から100m、200m離れた山側にクルミの殻を点々と落としているのから山を下るリスがほとんどと思うが、クルミを山からより遠い2本木の方に多く貯食しているなら逆に林道を渡らない谷側のリスの可能性も出てきた。
ともあれ、クルミの木はこの3本木、2本木を中心に半径200mの範囲に10本ほど集中してあり、あとはリスに厳しい高木のない谷沿いに点々と数本あるだけ。
なので、クルミ好きなリスはここを軸にして生きているのは確かだろう。

1