探検隊ミーティングで発見したクルミの小木。画面右1/3
湯河原探検隊ミーティングのおり、まさかと思える足下のような場所にクルミの小木を発見した。
白銀林道周辺のクルミの木を探し続けて苦節ン年、もうこれ以上どこにもないと思っていたし、言っていたのに、探検隊のミーティングでしかも何百回と通った道筋に発見してしまったバツの悪さ。
まあ、それはいいとしても、なぜこんなところにクルミがある?
同じぐらいの10歳未満サイズのクルミがこのクルミの先、幕山山頂付近にも4本あり、これもなぜここに育ったか不思議だった。クルミの分布はリスの貯食にほぼ依存しているから、リスが運んだのはまず間違いない。
しかし幕山山頂付近は樹木も少なくリスの好む環境がなくて、下の方にある第2、第3クルミの木あたりから、クルミをくわえてわざわざ遠く山頂付近まで行く理由がわからなかった(といっても数100mだが)。
そして、昨日地震の日以来ひさびさに林道へ行き、このクルミの木の前に立ってみた。
で、悩んでもしかたないのでこのクルミの親と思われる最も近い第2クルミの木との間を探ろうと、写真のクルミの右上に見える茅の林の中へ突入してみたのである。
ここのところ試みている、プラスワンチャレンジである。これまで一度も足を踏み入れたことのない場所へ無理にでも入ってみるというものだが、この茅の丘は樹木が少なく、魅力がないから、外から眺めるだけだった。しかし、ここのところのワンチャレンジでは驚くほど収穫を得ている。
だが、この茅林の中の少ない木はみな背が低く、リスが安心して利用できる場所でない。通り道にすらあまりしてないだろうと考えていた。
ところがである。どんどん進んでいくと、丘のくぼみというか、枯れ沢になっている溝の脇になんと立派なクルミの木が3本、すくっと立っているのを発見。そして、この枯れ沢が第2クルミの木の脇の枯れ沢につながっていて、そこから100m登ったあたりなのが分かった。
右奥の一番大きなクルミは胸高で直径30センチ以上。中間左にも1本ある
クルミの下にはいくつか殻がころがっていたが、リスには危険な場所である。
そして、まさかとは思うが、樹木が少なく高木がまったくないこの沢のもっと上も一度は見ておいた方がいいだろうと登ってみると、100mほど登ったところになんとなんと立派なクルミの木を2本発見する。
そして、ここはもう幕山山頂近くの、3本の小木(一本は離れている)間近ではないか。
左右の2本がクルミ。さすがにここまで開けると危険すぎて食痕が少ない。
幕山のずっとふもとの第6クルミの木、第4、5クルミの木、そして第3、第2クルミの木は、今回発見した5本のクルミの木と枯れ沢でつながり、幕山山頂付近の小木まで連続していたのである。
しかし、キツネがネズミの狩り場にしそうな、リスにとって逃げ登ったり枝を伝ったり、隠れる木の少ないエリアなのに、茅を笹薮のように利用して移動しているのだろうか。
とりあえず幕山山頂付近のクルミの謎の半分、わざわざ遠くから、というのは解けたのである。
あとの半分、なぜいい環境がないのに、というのもくずれたことになる。
200、300mのエリアに立派なクルミが5本もあるのだから、いい環境だったのである。
重要な要素が増えて、また再考察しなければならないね。

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