「奈良・京都・橿原線系統で活躍する近鉄9200系FL54」
近畿日本鉄道(奈良・京都・橿原線系統)
B更新が進む近鉄の界磁チョッパ制御車ですが1両だけアルミ車体のT車が組み込まれている9200系はどんな仕上がりになるのか気になっており、最初の更新ではそのT車(サ9310形)のみ簡易更新で済ませているため次の更新で4両全車同じ内装になることを期待しています。異なる形式同士で4両固定を組む1200系FC92・FC93も4両全車が内装を一新しており、ク2590形とモ2450形は冷房改造車であるため新製冷房車以外で黒い化粧板を採用した唯一の例になっています。

(2020.10.26 橿原神宮前付近にて撮影)
9200系はかつて全編成が奈良・京都・橿原線系統で活躍し、阪奈間や京橿間で優等列車から普通電車まで幅広く充当されましたが現在はFL54が残るだけになり、見る機会は大きく減ってしまいました。FL54以外の編成は大阪線に転属し、大阪上本町〜青山町間で活躍していますが方向転換しているため前面の幌はク9300形に移設され、「難波」や「京都」も表示出来なくなったため他線区へ行ってしまったことを痛感します。

(2020.10.26 橿原神宮前付近にて撮影)
阪奈間や京橿間で活躍するFL54はMMユニットが大阪・京都方に集中しているため奈良方から見るとアルミ車体のサ9310形と鋼製車体の他3両の区別がしやすいですが1両だけ異なる車体を採用しているのは元々3両固定だったのを後から4両固定化したためで、既に近鉄一般車がアルミ車体・VVVFインバータ制御に移行していた時期だったのでサ9310形も同じ車体を採用したと見られます。サ9310形は当初サ9350形を名乗っていましたが大阪線への9820系導入が計画された際、車番重複を避けるために形式変更した経緯があり「大阪線に9820系が導入されていたら2430系の3両固定車は名古屋線に移り、1000系は全廃されていたんだろうな」って思うことがありました。