大掛かりなリニューアルで内装のグレードアップが図られた7300系ですが最初に工事が行われた7320Fは前面デザインの大きな変更や種別・行先表示のフルカラーLED化が行われ、「阪急のリニューアルも遂にここまで来たか」って思った程でした。同じ内容のリニューアルは7000系の7007F・7008Fにも行われましたがコストが掛かり過ぎたのかこれ等3編成のみの施工に終わり、7300系では7320F以降暫くの間リニューアルが行われませんでした。

(2019.7.27 摂津市にて撮影)
普通運用に入る7300系7320Fです。1編成だけの特異な存在になってしまった同編成ですが足回りの更新が行われておらず、界磁チョッパ制御のままであるため走行音は未更新車と大して変わらず、VVVF車を思わせる外観との差が大きいです。堺筋線直通列車にも充当され、天下茶屋と京都河原町を結ぶ堺筋準急での活躍も見られます。

(2019.7.27 摂津市にて撮影)
7320Fの京都方先頭車はC#7400で、Mc7400形のトップナンバーでもありますが実はこの編成、過去に大阪方先頭車の差し替えが行われており当初はMc7300形のトップナンバーであるC#7300でした。10両編成を組む際に大阪方先頭車に密着連結器と電気連結器が必要になり、それが無いC#7300とそれを備えているC#7320を差し替えたことでC#7300は増結車の先頭車になりましたがこれにより同車はリニューアルの機会を失ってしまい、出番も平日の朝ラッシュ時しか無いため影の薄い存在になってしまいました。