東急7000系(初代)は引退後、多くの車両が他社へ譲渡され第二の活躍の場を得ましたが7700系に改造された車両は東急での活躍が長かったこともあって他社への譲渡は少なく、養老鉄道と十和田観光電鉄(2012年4月1日廃止)だけに留まっています。養老鉄道に譲渡された車両は東急時代の赤帯のまま活躍する編成と緑帯になった編成の両方がいますがどちらも座席モケットがひょうたん柄に張り替えられ、更に3両固定車は中間車のみ一部クロスシート化されているため東急時代とは車内の雰囲気が変わっています。

(2022.1.6 桑名付近にて撮影)
養老鉄道で活躍する7700系は東急時代の車番のまま記号のみ「デハ」「クハ」から「モ」「ク」に変更していますが東急時代には無かった電算記号も付けられており元東急車を示す「TQ」が使われています。元々近鉄の路線であり定期検査を塩浜検修車庫で行う関係上近鉄の仕様が取り入れられるのは当然と言えますが標準軌の名古屋線を電動貨車(モト94・96)に挟まれて回送される元東急車は違和感があり、まるで鉄道模型の世界のようです。

(2022.1.6 桑名付近にて撮影)
養老鉄道の7700系は赤帯・緑帯・赤歌舞伎・緑歌舞伎の4種類があり、このうち赤歌舞伎はTQ14の1編成だけなので出合うことが出来たらラッキーですがこの編成は東急時代からこのデザインなので池上線や東急多摩川線で活躍していた頃の面影をよく残しており、一度イベントで東急時代の表示を再現してくれたら嬉しいです。また7700系の赤歌舞伎は元々3編成いたのですが養老鉄道に譲渡されたのは2編成だけで、TQ14と緑歌舞伎になったTQ12が該当します。(旧7913Fは2011年に廃車され、他社へ譲渡されることなく3両全車が解体)