1978年に登場し、長らく普通電車の主力として活躍してきた京急800形も6月に引退することが決定し、昭和時代の京急車の特徴であった片開き扉・前照灯1灯の電車が平成の終わりと共に姿を消すことになりました。僅かな期間ですが令和も経験するので3つの時代を渡り歩いた車両になり、引退後も京急に4扉車がいたということを後世に伝えるため最低でも1両は保存してほしいです。

(2017.10.6 京急川崎にて撮影)
800形は当初3両固定で新造され、3+3の6両編成で運用に入ることもありましたが後に801編成から810編成は3両のまま空港線で活躍するようになり、同線の冷房化にも大きく貢献しました。空港線で活躍していた3両固定車は車体更新の際に6両固定化されましたが中間車化された元先頭車は丸妻で京急車の特徴の一つでもあったアンチクライマーも残っていたので改造車であることが一目でわかる程でした。残念ながら2011年4月から2014年3月までの間に廃車されてしまい、まともに撮影することが出来ないままいなくなってしまいました。

(2017.10.6 京急川崎にて撮影)
本線普通運用に入る821編成です。この編成も当初は3両固定で、塗装も窓回りを白くした現在で言うところの600形や新1000形と同じものでしたが6両化の際に京急標準の白帯1本に変更され、それ以降は塗装の変更は無く普通や急行に活躍しました。急行は今のエアポート急行とは異なり京急川崎(または神奈川新町)〜新逗子間で主に運行されていた列車で、生麦や子安には停車するのにJR東神奈川駅に近い仲木戸は通過するなどエア急とは停車駅が異なっていました。

(2017.10.6 京急川崎にて撮影)
最後は新1000形1801×4の快特と並ぶ822編成の普通品川行きです。貫通形の1800番台との並びは非常に貴重だと思っており、撮影出来て良かったですが欲を言えばリバイバル塗装の823編成だったら尚良かっただけに惜しかったです。しかしこうして後継車と並ぶ800形を見ていてもまだまだ現役でいけるのではって感じており、京急における鋼製車の置き換え時期と4扉車であることの問題点が重なったことが引退につながったと見ています。