以前から書こうと思っていたのですが、楽しい会合などがありすっかり遅くなってしまいました。
以前にも書きましたが、天ちゃんの譲渡条件が厳しくなった事はご存知かと思います。
以前ならお昼間ならお庭などに係留OKでしたが、家人の目の届かない時( お留守番の時など )には金属製の堅牢なケージに入れ、2重の鍵を付けると言う事に変更になりました。

あんなに大人しいのにどうしてそんなに厳しいの?と思われる方がいらっしゃると思いますが、いい機会ですので是非お読み下さい。
今現在日本の自治体の中には、秋田犬を※【特定犬】として指定している所があります。
※【特定犬】とは?
次のいずれかに該当する犬をいう。
ア 人に危害を加えるおそれがあるものとして【規則で
定める犬種】※1 に属する犬
イ アに規定する犬以外の犬で,その体高及び体長が人に
危害を加えるおそれがあるものとして【規則で定める基
準】※2 に該当するもの
ウ ア及びイに規定する犬以外の犬で,人に危害を加える
おそれがあると認め,知事が指定したもの
※1:規則で定める犬種は,秋田犬,土佐犬,ジャーマン・シェパード,紀州犬,ドーベルマン,グレート・デーン,セント・バーナード及びアメリカン・スタッフォードシャー・テリアとする。
※2:規則で定める基準は,体高は60センチメートル以上,体長は70センチメートル以上とする。
仮母はこれまで特定犬の中の秋田犬、ジャーマンシェパード、ドーベルマンを育ててきましたが、どの子もとてもいい子で特定犬などど一括りにされるのは心外です。

一部の馬飼い主によって過去に何度も咬傷事故が繰り返されてきた結果、こうなってしまったのだと言う事が残念でたまりません。
この様な理由から、千葉県動物愛護センターではこれまで秋田犬を譲渡用としては出していませんでした。
譲渡用としては出していない・・・この言葉の意味する所はお分かりですよね?
ですが当団体の代表が大の秋田犬好きで、是非とも秋田犬を譲渡犬として引き出したい!とセンターと交渉されました。
そして事故の無いように室内で管理出来るなら・・・と言う条件で引き出しが出来る事になったのだそうです。
しかしながら全ての子を引き出せる訳ではありません、センターの中で担当の方が何度も何度も適正テストを繰り返し、その上で外部から専門家の方に来て頂き、再度の適正テストをして頂きます。

その結果テストをパスする事が出来た犬だけが、譲渡用として引き出されるのです。
そんな長い長い経緯があって初めてセンターの外に出る事が出来、沢山のスタッフの方々のお陰で、今こうしてしろいぬの里でのんびり過ごしていられるのです・・・
ですから当然そこには責任と言う物が生じてきます。
もし無責任な飼い方をして万が一、他人あるいは他犬を傷つけてしまった場合には、その後に引き出されるはずの秋田犬達の命を繋げる事が出来なくなってしまうのです。
仮母は天ちゃんのお散歩には非常に気を使いました。
今でこそ誰にでもフレンドリーで穏やかですが、最初の頃の天ちゃんは・・・引くわ、他の犬は追いかけるわでとんでもありませんでした。

それでも元々の従順な性格のお陰ですぐに躾も入り、今ではとても落ち着いています。
しかしそれでもまだまだ何があるか分かりません。
やはりリードは常に両手で持ち、何かの時には制止出来るように体の横にぴったりと付けています。
そういった意味合いもあり、フレキシブルリードやノーリードなどは絶対に止めて頂きたいのです。
だって知らない方が見たら、どんなに大人しい犬でも飼い主から離れている秋田犬なんて怖いでしょう?

常に周りに気を配る事が大型犬種飼いの努めだと思います。
まあこれはどんな小さな犬にも当てはまりますけどね・・・
ですからこの先譲渡された場合には、飼育の仕方やお散歩時には十分に気を配って頂き、今後の秋田犬の引き出しについての指針となって頂きたいと思う訳です。
随分条件が厳しいのね?偉そうに!何様なの?なんて思わないで下さいね。
ここまで来られたのは、沢山の方々の努力があってこそなのです。
天ちゃんの事、そしてこれからセンターに収容されるであろう秋田犬達の事を本当に考えて下さる・・・そんな里親さまが現れるまで、何年でも根気強く待ちますよ・・・
たまには真面目な記事も書くのね?
のわんクリックをヨロシク!