天ちゃんは暑さにとても弱く、気温が高すぎると歩くスピードがとても遅くなり、行きはいいのですが、帰り道はバテバテで仮母が引っ張って歩くようになってしまいます。
まさに行きはよいよい、帰りは重い〜

です・・・
確か10日ほど前の事です。
その日は朝からとても蒸し暑い一日で、夕方になっても一向に気温が下がる気配がありませんでした。
これじゃあまた引いて帰らないといけないから、夜まで待とうっと・・・

そう思って7時半頃まで待ったのですが、全然気温が下がりませんでした。
これ以上待つと夜の食事があまりにも遅くなってしまうので、仕方なく出発しました。
いつもは隣の駅まで歩くのですが、その日はズルをして少し手前でUターンしました。
天ちゃんはいつも前方に何か目標物を発見すると、体を少し下げて身構えるのです。
以前はそのポーズからよく突進しようとしていたので、少しでもそういう気配があったなら、「 天ちゃん、落ち着いて!」と声を掛けるようにしていました。
その日も何かを発見したようで、天ちゃんの頭が下がって肩が入りました。
「 何かしら?猫でも見つけた?」そう思って声掛けをして、警戒しながら進んだのです。

すると天ちゃんが気にしている方向の道路上に、何か黒い塊が見えたのです。
一瞬なんだか訳が分からず、不審に思いながら天ちゃんを引き気味に大きく迂回し始めました。
するとその時、その黒い塊がすっくと立ち上がってこっちの方向に動き始めたのです。
「 およよっ!犬っ

しかも大型犬!?」
それは黒い大型犬で、ラブラドールかなにかのように見えました。

焦りながらもこの状況を回避すべく情報収集・・・よく目を凝らしてみると、足元にフードボウルが置いてありました。
ああ、ここで飼っているのね?じゃあ繋がれているのね?と一瞬安堵し・・・でもどうして一般公道なのに???
と仮母が思っているうちに、その大きな黒い犬がどんどん近づいて来るではありませんか!?
「オーマイガッ!ノーリードっ!? 」
仮母は全身の血の気が引くのが分かりました。
若くてまだまだ血気盛んな天ちゃん、黒い犬と乱闘になり・・・
血みどろになって横たわる黒い犬・・・通報されてセンターに捕獲される天ちゃん・・・

それぞれのシーンがフラッシュバックのように浮かんでは消えて行きました・・・
この状況・・・まずい!そう思った次の瞬間大声を張り上げ、「 あっちに行きなさい!誰か〜犬が離れてますよ〜!」

恐らくは、その犬が繋がれていた道路の奥のアパートの住人が飼い主なのだと思い叫びました。
つづく
それから天ちゃんはどうなったの!?
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