車の中でのラッキーくんの治療が済むと、担当の獣医師さんが「明日も注射に来て下さい。」とおっしゃったのですが、迷惑がられていると実際に耳にしまったからには、遠慮させて頂こうと思いました。
それは別にラッキーくんが死んでもいいとか、そんなことを思ったわけではありません。
目の前のラッキーくんがあまりにも元気で、これはもう必要ないなと判断したからです。
ウイルス感染の保護犬、集中的に何匹も見て来ましたからね。
もちろん症状によっては、連れて来ないといけないとは思いましたが・・・
事実次の日から普通にお水を飲んで、普通のウンチをしていました。

生後6ヶ月の仔犬でウイルス感染して、どうしてこんなに元気でいられるのか、仮母の方が聞いてみたい気がしました。
まあ確かに首が半分ちょん切れて、それでも元気で飛び跳ねていたわけですから、強靭な体力の持ち主なのでしょう。
こういう子は例え棄てられて野良犬になっても、生き残っていくタイプの強い遺伝子を持っているんでしょうね?
そんなこんなでそれから2週間は完全隔離の監禁状態でした。
もちろんお散歩にも行けませんし、食事のお世話から何から全てビニール合羽にビニール手袋着用です。
2週間と言うのはウイルスを排泄しなくなる期間と言われていますから、その間は触れないんです。
別に本館の誰かにうつるわけでもないでしょうが、せっかく消毒したのに嫌じゃないですか・・・
そして2週間が過ぎた頃・・・さ〜て、今度は混合ワクチンを接種しに行かないといけません。
接種していないと分った以上一日も早く注射しないと、今度は違う種類のウイルスに感染してしまう危険性がありますからね。
さて困った・・・もう以前の担当の獣医師さんにはお世話になりたくないし・・・
と言うことで、他の病院の先生にそれとなくお伺いを立ててみました。
こんなプランで進めますが、ウイルス感染犬に混合ワクチンを接種して頂けますか?と・・・
それで何とかOKを頂けましたので、発病後2週間と+2日後いよいよワクチン接種となりました。
1、ウイルスチェッカーでウンチの再検査をして、陰性であるか確認をする。
2、ラッキーくんをビルコン溶液で作ったぬるま湯にドボン!お湯を回し掛ける。(※煮魚に煮汁を回し掛ける要領で・・・)
3、十分にビルコンが浸透したら、ホワイトシャンプーで3回洗い。
4、乾かしてから車のケージに入れる。
5、病院に到着すると、受付の看護師さんに袖の下の菓子折りを渡す。(冗談です、お中元の季節だったので・・・)
6、診療時間後患畜さんが居なくなったのを確認して、いざワクチン接種開始!
7、原子炉建屋内での作業よろしく、ビニール合羽、ビニール手袋、アームカバーでの完全武装で臨みます。先生もディスポーサブルの手術着着用です。
8、仮母がラッキーくんを抱き抱えてワクチン終了。
9、家に帰ってラッキーくんを下ろし、車の中を消毒。
10、終了、どっと疲れる・・・
ああ〜〜疲労でぐうの音も出ませんでした。
参った、参った、参りました〜もう勘弁して下さい〜です。

仮母はいったい何故、こんなことをしなくちゃならないんでしょうかね?馬飼い主め〜!
↑全て100均の使い捨てです。
このセット・・・何だか千葉県動物愛護センターの、お掃除ボランティアに参加した時のことを思い出してしまいました。
でもこうやって実際検疫やら医療措置をしてみて、愛護センターで検疫業務をやって下さっている所がどんなに大変かよく分ります。
以前の千葉県動物愛護センターの検疫室のお掃除ボランティアも、数人で作業しても3〜4時間掛かりました。
このブログをご覧になっていらっしゃる方の中にも、色々な団体所属の預かりスタッフさん何人かおいでだと思います。
自分の元に預かり犬が来るまでにどれだけの人の手、どれだけの工程が踏まれているのか想像すら出来ないかも知れません。
でもそこにはお掃除をして下さる方、搬送して下さる方、医療措置をして下さる方が居て下さって初めて預かり業務が出来るのです。
ですから「預かってやってる」ではなくて「預からせて頂いてる」くらいの気持ちで、大事に大事に預かりをしてあげて下さい。
一連の作業の中で誰が一番偉いもありません。
全てが連係プレーで、どれが欠けてもいけない大切なお仕事です。
例え1匹の犬であっても皆さんの思いがぎゅっと詰まっていますからね・・・迷子や病気にさせないで、元気に新しいお家に送り届けてあげて下さい。
と、改めて思いました。
でもまあラッキーくんは取りあえずワクチンを接種出来ましたし、しばらくしたら去勢手術を受けて本当のお家を探しを始めます。
今までろくな目に遭わなかったけど、持ち前のラッキーでくぐりぬけて来たんだものね?
きっと大丈夫よ!
でも今回何故か仮母が物凄いダメージを受けてしまって、18000くらいあったライフポイントが一気に2とか3くらいになってしまった気がします。
だからって止〜めた!っていうわけにもいきませんしね・・・
不幸な犬は後から後から出てくるわけで、自分の愛犬だけ可愛がって安穏と暮らすのもなんだか違う気がしますし・・・
仮母、ここが踏ん張りどころでしょうか?
ラッキーくん無事ワクチン接種出来て
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