★闇霊の競宴
リバT『ミストレスが拉致された? この重加速空間の中で、何てスピード! あれが噂に聞く……』(注・重加速空間では、動きがスローモーになっているため、セリフもゆっくりなのですが、読者の方々の読み易さを考慮して、当記事では普通の書き方に直しております by リバT)
ケイソン『まーきゅりーばっとノ……すぴーどA……』
リバT『スピードA? それって、ミストレスたちをストーキングしていた快盗じゃないですか。こうしてはいられない。すぐにミストレスを助けに行かないと。サブローお兄さま、あなたにケイP一族の騎士としての誇りと忠誠が残っているなら、悪霊に負けずに正気を取り戻して、重加速を解除してください』
ケイPマーク3『うう、リバT。お、おらは……』
リバT『お兄さま? 意識を取り戻した?』
ケイソン『ほう。この触手女神像は妹か。ならば我が闇に染め上げるのも一興。時はちょうどハロウィンを目前にして、闇の力が増しつつあるからな』(注・本来のケイソンの口調は、ひらがなとカタカナの反転したものですが、読者の方々の読み易さを考慮して、普通の書き方に直しております by リバT)
リバT『おのれ、悪霊。この光の女神がたやすく闇に屈するとでも?』
ケイソン『感じるぞ。今は光でも、お前の中には強い闇の力を内包していることを。闇に生まれし者は闇に還るがいい。暗黒瘴気の洗礼を浴びせてやろう』
リバT『くっ、何て強い闇の気なの? このままだと、封印を維持することができない』
ケイソン『目覚めよ、悪霊の力! 我が闇に呼応し、忠実な下僕となるがいい!』
リバT『キャーーーーーーーー……ハッハッハッハッ。フフフフフ。ついにこの時が来たようね』
ケイソン『目覚めたか、暗黒の下僕よ。妹として、我に忠誠を誓うのだ』
リバT改めバットクイーン『ハッ? 殺人鬼の小悪霊ごときが何を調子に乗ってるんだい。私は暗黒の女王バットクイーンことアンナ・ブロシア。私が忠誠を誓うのはただ一人、教祖グロワールと妄魔時王の素養を持ったダディーNOVAよ。しばらく放置プレイに甘んじてはいたけれど、そろそろ動き出したいと思っていたところで、おあつらえ向きに復活させてくれるとは。真の闇を目覚めさせてくれた御礼はしっかりしないとね』
ケイソン『な、何だ。この強大な暗黒の力は? もしや、我はとんでもない存在を復活させてしまったのでは?』
バットクイーン『ほう。その肉体はクラブキングの物じゃないか。愚かだね〜、小悪霊に憑依されてしまうなんて。だけど昔のよしみだ。解放してやるよ。殺人鬼ケイソンの霊だっけ。お前は女王に忠誠を誓うかい?』
ケイソン『我が怨念は、White NOVAを我が眷属の殺人ゾンビに変えること』
バットクイーン『殺人ゾンビだって? 愛しのダディーをそのような低級魔物に変えさせるものか。女王の判決を言い渡す。殺人鬼ケイソンの小悪霊よ、やっぱりお前は消えるがいい!』
ケイソン『ぐわー、我は消える。しかし、覚えておけ。今年の12月、来年の3月、11月と、14日の土曜日が来るたびに、我が復活の可能性があることを……』
バットクイーン『昭和の殺人鬼の成れの果てごとき、賞味期限はとっくに切れているんだよ。はい、ケイソンの出番はこれで終わり。目覚めよ、クラブキング』
クラブキング「ハッ、吾が女王。いや、その神々しい御姿は、吾が女神。このたびは復活の儀、おめでとうございます。また、吾を悪霊の呪縛から解放していただき、感謝の想いも尽きません」
バットクイーン『ふん、自由と解放は、この封印石像の願いでもあるからね。だけど、まだ完全じゃない。私が完全に覚醒するには、こんな仮初の肉体ではなく、花粉症ガールの肉体を奪わないと。あんたも協力してくれるね』
クラブキング「もちろんです、吾が女神。この下僕キングの愛と忠誠は御身のもの」
バットクイーン『よし。それでは暗黒快盗団マーキュリー・バットの再出発としゃれ込もうじゃないか。エースとジャックも含めてさ』

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