クサオオアリ亜属のヨツボシオオアリ(Camponotus quadrinotatus)は
ほぼ全国的に分布している普通種だ。
名前の通り、腹部に黄色の円紋があるのが特徴。
朽木や倒木の樹皮下で見つかる。

これは先日いただいたものだが、女王が2個体いる珍しいコロニーだ。
私も今までに数多くのヨツボシコロニーを採集したが
複数の雌がいたコロニーは1つもなかったので単雌だと思っていた。
コロニー初期は複数の雌による創設も、種によってあることだが
ヨツボシもそれに当てはまるということなんだろうか。
クロオオやムネアカも飛行直後は複数の雌が一緒になることがあるが
産卵を開始し、孵化の頃になると壮絶な喧嘩をして単雌になる。
このようにワーカーが羽化しても仲良く一緒にいるというのは
小型種に多い傾向なのだ。
しかし、ヨツボシは5〜7mmほどになる中大型種。
一時的多雌なのか恒久的多雌なのかがこれからの注目ということだ。

このコロニーは現在Q2W7L8という規模。
ヨツボシオオアリの女王は、よく見ると腹部に黄円紋が6つある。
木製のユニークな蟻巣に落ち着いていて、越冬態勢になっている。
先日の採集会のときにいたカメムシを紹介しよう。

アカスジキンカメムシという種だ。
これは幼虫なので紫メタリックのような褐色に白の模様となっていて
成虫とは色も模様もまったく違う。
成虫は緑地に赤の模様があり、とても美しい。

腹側を見せてもらった。
こちら側もなかなかオシャレな模様をしている。
カメムシといえば臭い・・というイメージがあり嫌われ者だが
この種はあまり臭くない。
臭くなくて綺麗なカメムシというのもいるのだ。
ちなみに、発見者は私ではありません。
カメムシは私の守備範囲から外れていますので。
しかし、こんなに綺麗なカメムシなら、カメムシに対する認識が変わりますね。

0