「素敵な恋の怖い話」
俺はこの夏、愛車のブルーバードに揺られちょっとした旅に出たんだ。
山道のコーナーを責め、自分のドライバーテクニックに酔いしれていたところ、あるトンネルに差し掛かった。
そこで間の悪い事にトンネルにまつわる怖い話を思いだしてしまったのだ。
「トンネルを走っていると後ろから猛ダッシュの女がすごい速さで追いかけ来る」
だの
「バックミラーをふと見るといつの間にか後部座席に女が座っている」
だの。。。
俺は怖かった。知らず知らずの内にエンジンが加速する!タイヤが悲鳴をあげる!細い山道を物凄いスピードで駆け抜けるブルーバード!
恐怖からチラリとバックミラーに目をやると、そこにはなんと幽霊の女が後部座席に座っているではないか!!
「そのカーブに気をつけて!!」
女が突然叫んだ!!
俺はパニックになり急ブレーキをかけた。
はっと気がつくと前方は断崖絶壁の崖。ギリギリのところで止まっている。
「死ねばよかったのに。。。」
「まさか助けてくれた?」
「ちょ、違うわよ。あ、あんたなんか死ねばよかったのよ。」
「あぶねえー事故ったら洒落にならないもんね」
「か、勘違いしないでよね。運のいい人だわ。あんたなんて嫌いよ。」
「明日お礼にまた来ます。」
「何言ってるの!次来たらまじ殺すわよ。」
次の日再びそこに行くと幽霊さんは僕にお弁当をくれました。
「作りすぎちゃっただけだから。。。勘違いしないでね。」
ちゃんちゃん。
なんて可愛い奴なんだ!
次回怖い話シリーズ最終回!第7話へつづく。。。

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