2006/12/24

復習?  
わたくしは学習能力がきわめて低い。人から何かを教わってもすぐに忘れてしまう。あるいはその内容を正確に理解できないで、勝手に間違った理解の仕方をしてしまうこともある。
ゆえにこれから書くことは、人から教わったことではあるが、すでに相当の時間を経過していることもあって、はたして正確な理解であるかどうか、自信はない。

倶舍宗・成実宗・律宗の云はく「四阿含並びに律論は仏説なり。華厳経・法華経等は仏説に非ず外道の経なり」と。

法華取要抄の一節であるが、なんとこれは大乗非仏説論への反論を示唆する御指南なのだそうである。

大聖人の時代は法華経にイチャモンをつける人がいなかったから、そのような議論は起こらなかった・・・と思いきや、法華経は仏説に非ずという主張がすでに大聖人の時代に存在していたのである。

いくら法華経最第一といっても、法華経そのものが非仏説だったら無意味ではないか?
現代ではすでに非仏説が有力とされている。ゆえに法華最第一を主張した大聖人の仏法は間違いである・・・と斬り捨てる人もいる。
しかしながら、上掲のごとくならば大聖人は非仏説の主張を紹介していらっしゃるわけであるから、その具体的な反論を御用意であられたと考えるのが至極当然だろうと思う。

では、具体的にはどのような御指南が存するか?

我が門弟委細に之を尋討せよ。

法華取要抄の同じ段にある最後の御文がこれである。
どうも同抄には、今日的な意味での大乗非仏説論に対抗するだけの御説明は存しないようである。ようするに、上に書いたごとく、法華経にイチャモンをつける人はあんまりいなかった、ごく少数だったのであろう、ゆえに御説明あそばさなかった。いわゆる対機説法の辺においては自然である。当時の法華経批判の中心は、千中無一であるとか理同事勝だったからである。
それを踏まえて我が門弟云々を拝すると、まさに後世の弟子に大乗非仏説論への破折を託されたものではないかと、このように受け止めることもあながちに間違いではないような気がする。

現実問題として、大乗非仏説はほぼ定説化しているようである。そうすると、法華最第一の大聖人の仏法は、現代に通用しないのであろうか?

今、末法に入りぬれば余経も法華経もせんなし。

大聖人御自身は、かねてこれを承知せられて、法華経すらも否定する御文を残されているのであると・・・

一品二半よりの外は小乗教・邪教・未得道教・覆相教と名づく。

一品二半以外は邪教とまで仰せになられているではないかと・・・

一品二半とは詮ずるところ内証の寿量品であり、いわゆる文底下種の寿量品・・・これが大聖人の仏法である。ゆえに法華経の仏説・非仏説には左右されないと・・・

大体こんな話だったと思う。

わたくしにはなおも不審がある。

最初の法華取要抄の御文は当然ながら現代の大乗非仏説論とは関係がない。ゆえにこの御文だけで判断してよいものかどうか悩むところである。わたくしの知る限りはどうも他に類文が見られないのである。これをどう考えるか・・・
類文繁多であれば、それらの御文からの類推で、より正確に大聖人の御意を拝することができるだろう。しかし、一文しか存在しないとすると、判断が難しいのである。
もちろん、たった一例だけだからといって軽く見るべきではないし、法華取要抄という御書の重要性からしても、無視できない御指南である。
ともかく、それをどのように拝するべきか、その判断が困難をきわめるのである。

今、末法に入りぬれば余経も法華経もせんなし。但南無妙法蓮華経なるべし。かう申し出だして候もわたくしの計らひにはあらず。釈迦・多宝・十方の諸仏・地涌千界の御計らひなり。

上野殿御返事を少し長く引用した。わたくしの計らひではないと仰せられている。

此の本門の肝心、南無妙法蓮華経の五字に於ては仏猶文殊薬王等にも之を付嘱したまはず、何に況んや其の已外をや。

所詮迹化・他方の大菩薩等に我が内証の寿量品を以て授与すべからず。

本尊抄から二文を引用させていただいた。前掲御文の一品二半云々と考え合わせるとひじょうに悩ましいものがある。

わたくしの思うに、釈尊からの付嘱ないし授与がなければ成立しないのが大聖人の仏法である、そしてそれは法華経に基づく付嘱である・・・だとすると法華経が非仏説であったら成立しないことになるのではないか?

現時点でのわたくしなりの結論は、釈尊を基準に考えると大乗非仏説はひじょうに困る、大聖人を基準にすればさしたる問題ではない、ということになるが、しかし、これで満足できるのかといえば、とてもじゃないけど不満足なのである。

ちなみに平成新編御書検索の誤字として、末得道教、付属、さしあたってこの二つに気がついたので指摘しておく。

コメントを書く

名前
メールアドレス
コメント本文(1000文字まで)
URL




teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ