九輪は日本の仏教寺院の三重塔、五重塔、多宝塔などの屋根の頂上に設置されるものです。
先の記事で紹介したホツマに登場する九輪(ここのわ)=九重(ここのえ)とは
>天地届く御柱(中串)の中にある9本の管の断面の様子を表現したもの。<
を仏教的に表現したものに他ならないでしょう。
九輪の歴史は古く、日本に古代寺院が創建されたころからあったものと思います。寺院の建築の中で、もっとも重要な建造物が、塔です。
塔の中心には「心の御柱(しんのみはしら)」ともいうべき心柱があり、これが塔を支えています。
http://pagoda.sakuraweb.com/pago11.htm
その頂上、天に向かうところに、九輪があり、
>天と地をつなぐ透明な御柱(中串)があり、その柱の中の管 (九の輪) を通してアメノミヲヤ(=宇宙根源神)の生気が地に送られる。その生気は管から出ると精霧(サキリ)となって地上に広がる。<
というホツマの内容から、この九輪の本当の意味が判明するのです。
http://tobifudo.jp/newmon/tatemono/sorin.html
また、九輪の上にある水煙(すいえん)は、その名と反対に、炎 を示しているのであり、九輪の上に神(火水)がいらっしゃることを示しているとも言えるでしょう。
このようにホツマを礎として検証していくと、聖徳太子をはじめ、高僧が成し遂げていった業績の意味や、仏教寺院の本尊や建築物、建築様式などの様々な意味がわかってくるのです。
