両部神道の流れの中で成立した大祓祝詞の解説書ともいうべき『中臣祓訓解』にも、『神道五部書』と同様に、伊勢神宮荒祭宮の神、天照大神荒御魂が、八十マガツ日神であり、瀬織津姫であることが記されています。
以下のサイトで『中臣祓訓解』を閲覧できます。25,26です。
http://base1.nijl.ac.jp/iview/Frame.jsp?DB_ID=G0003917KTM&C_CODE=0214-23809&IMG_SIZE=1000%2C800&IMG_NO=1
『神道五部書』に関しては江戸時代、たった一人の学者、吉見幸和によって偽書という烙印が押されたのを無批判に踏襲しているにすぎないのですが、こちらの『中臣祓訓解』は偽書の烙印は押されていません。
>瀬織津比鷽タ 伊弉那尊ノ所化ノ神。名二八十枉日神一是也(ヤソマウツヒノカミト)。天照大神ノ荒魂(
アラミサキヲ)號二荒祭ノ宮ト一。除二悪事ヲ一神也。随荒天子ハ焔魔法王所化也。<
『大祓詞註釈大成 上』「中臣祓訓解」
以前、アラミサキ 荒御前についても記しましたが、ここでは荒御魂と記して、アラミサキの読みが付けられています。これで、鳥取市河原町布袋の荒御前神社の祭神も瀬織津姫であろうことが判明するのです。
http://white.ap.teacup.com/hakuto/1569.html
http://white.ap.teacup.com/hakuto/1573.html