「伊勢の両神殿が対等に並んでいたことを神宮も肯定」
伊勢祭神
瀧原宮のパンフレットです。ネットでPDFファイルで公開されているものです。
この文面からも、かつては伊勢神宮において、正宮に2つの神殿、すなわち天照大神の御魂を祀る神殿 (東に位置する)と天照大神荒御魂を祀る神殿(西に位置する)が瀧原宮・瀧原竝宮のように並んでいた、ことを伊勢神宮が肯定していることがわかります。
20年ごとの式年遷宮は、神殿を一つにしたがゆえに出来てしまった空きの神殿地の存在をごまかすため、というのが本当の理由と考えられます。
御祭神
瀧原宮 天照坐皇大御神御魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま)
瀧原竝宮 天照坐皇大御神御魂
瀧原宮、瀧原竝宮とも天照坐皇大御神御魂をお祀りしています。 天照大神は国の内に隈無く光が照り徹ると称えられる。日本人の大御祖神です。
その御魂をこのように二宮に並べてお祭りするのは、皇大神宮に天照大神を、同別宮に天照大神の荒御魂を奉祀する姿の古い形と言われています。 江戸後期編纂の『大神宮儀式解』に、竝宮について「瀧原宮は本宮(皇大神宮)の御霊を拝奉るなり。その瀧原宮の御神の荒御魂をまつる歟」とあるように、天照大神の荒御魂とも考えられているのです。
こちらの御宮では、決まりごとがあります。まず瀧原宮をお参りしてから瀧原竝宮をお参りすること、です。
外宮先祭と同様、内宮祭神よりも外宮祭神の方が優先される考え方と通じるものがあります
向かって右が、有職雛と同じく、男神の天照大神であり、天照坐皇大御神御魂(あまてらしますすめおおみかみのみたま)として祀られています。
そして向かって左が瀧原竝宮 天照坐皇大御神御魂とありますが、江戸期の考察にもあるように、こちらに荒祭宮祭神が祀られている、つまり、女神の瀬織津姫が祀られている、ということになるのです。
ちなみに、瀬織津姫様は、ご自身のことを「荒御魂」と呼ばれるのは快く思っていらっしゃいません。これは当然のことです。
常にこの上空からの写真のとおり、2つの神殿が相並んでいるのが、神宮祭祀の元の形です。
イモ・ヲセ(=夫婦・めおと)の道を学ぶところ、それが伊勢神宮です。
1500年以上にわたって、その名にふさわしくない、いびつな祀られ方であることに、皆さん、気づいてください。
