兄弟奇蹟?の再会
筆者の手許には目下5台の「キャノンFX」があるが、どれもヤフオクで1円とか100円とかで落札したものである。
これは「FT」とか「FTb」にも言えることだが、キャノン得意の大量生産・大量販売による残存台数の多さのせいか、同時期のニコンやトプコンに比べるといささかの人気のなさに驚く。
さて、その「FX」だが 、抜き出したこの2台、全然別の日に全然別のところから落札したものだが、よくよく見るとボディーナンバーが片や「365202」、片や「365264」で異常に接近していてその差は僅か「62」。
「FT」ほどではないにしても、ポピュラーなカメラだから 月間数千台以上は生産されていた筈で、おそらくは同じ日に製造されたものであろう。
同じラインで同じ日に生産された兄弟カメラが、その後の数奇な使用歴を経て 数十年後の「令和」の時代に同じオークションで同じ人間に落札されて再会する。
運命的というか、これも一種の奇蹟と言って良いだろう。
この2台、せいぜい可愛がってやるつもりである。

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