大賞とは

2011/5/17 | 投稿者: 木下

 前回から随分間が空いてしまいました。一週間ほど東京を留守にしていたもので…。今回は空き時間が長くMacも持っていかなかったので時間をもて余してしまい、駅ビルの本屋で平積みされていた中から、今年の本屋大賞受賞作品、このミステリーがすごい大賞作品、の2冊の「大賞」受賞作を購入して読んでみました。どちらの大賞作品も今まで手にとったことがなかったので。

 このミステリーがすごい大賞作品「完全なる首長竜の日」(乾 緑郎・いぬい ろくろう著)は面白く読みました。書評に「インセプションを超える面白さ」とあり、たしかに人間の脳にSCインターフェースを通じて介入するという発想は似ているものの、本質的に種類の異なる小説のように思えました。私には、銃撃戦ばかりやっていた映画よりこちらの小説のほうが楽しめました。現実と仮想現実と過去の記憶が交錯する構成が上手く、また何度も出てくる南の島のけだるい情景描写が巧みで目に浮かんでくるようでした。いわゆるミステリー(謎解き推理小説という意味の)とかSFではなく、文章力で読ませる幻想文学系ですね。独特の迷路感覚を味わうことができました。

 一方本屋大賞作品のほうは…、すみません、最初の2ページでギブアップしました。応募型の新人賞ならともかく、この大賞の方針は「過去一年に刊行された日本の小説の中から、書店員自身が読んで面白かった、お客様にも薦めたい、自分の店で売りたいと思った本を選び投票します。」とあります。過去一年に発表された夥しい数の日本の小説のなかで一番面白かったのが…本当にこれ?



2011/5/23  16:36

投稿者:木下

ミドリコさん

お久しぶりです。本屋大賞に関してはおっしゃる通りなんでしょうね。あまり本を読まない人を含めて多くの人に関心を持ってもらうというのが目的なんでしょうし、今回も100万部突破と書いてあったので、活字業界の活性化のためには大きい意義があったんでしょう。

私の場合、幻想文学好きなんですが、幻想的なアイデアやストーリーより幻想的な文体が読みたいんですよね。文体に個性と品格を!って感じね。

2011/5/23  15:51

投稿者:ミドリコ

本屋大賞はなんというか「わかりやすい面白
さ」のある作品が受賞する傾向があるように
思います。今回は、2ページではまだ登場し
なかったであろう失礼な執事が受けたのでし
ょうね。一般的な文学賞にもいろいろ問題は
あるのでしょうが、個人的偏見で言うと、本
屋大賞ってあんまり面白みのある賞ではない
気がします。

『完全なる首長竜の日』は面白そうですね。
私はミステリ系を読むことが多いのですが、
恩田陸の『三月は深き紅の淵を』(講談社文庫)
や、『中庭の出来事』(新潮文庫)なんか、木下
先生はお好きかなーどうかなーと思ってます
。自分の最近のお気に入りは米澤穂信『折れ
た竜骨』(東京創元社)です。

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