「あいづ朝市」(旧あいづナチュラルフェスタ)が面白い場になってきました。
2015年に「あいづナチュラルフェスタ」と銘打ち道の駅あいづ 湯川・会津坂下の軒先を借りて単発イベントで始まったこの市は、翌年からの2年間は引き続きその場所をお借りして月一回の定期市化し、2018年には地元の人により身近な場所を求めてコープあいづ飯寺店の駐車場に、そして昨年現在の飯盛山の麓にやってきました。
途中出店数も来客数も思う様に伸びず苦しい時期もありましたが、立地や時間、コンセプトなどを見直し続けることで、現在の形になっています。
特に一昨年飯盛山分店さんの臨時駐車場をお借りすることができたこと、また朝市として開催時間を限定したこと、会津に徹底的にこだわることで、人も出展者も効率よく集まるようになり、全体の売り上げも良い方向に進んでいます。
いま地方都市は駅前や中心部の空洞化が問題になっています。福島市も中合が廃業し、これから駅前にどう賑わいを取り戻すか模索しています。会津若松市も似たような状況です。
しかし駅前や中心街が賑わっていた頃と違い、人々の消費行動は大きく様変わりしました。郊外型の大型店舗が乱立している中、アクセスの悪い駅前や中心部を立て直すのは容易ではありません。そもそも郊外の大型店が繁盛しても地域に落ちるお金は限られています。
加えて商品や農産物の画一化が進み、個性のない商品、売り場が増えつつあります。
あいづ朝市はそうした時代の流れとは違うコンセプトで運営されています。個人をベースにした多様性と、会津という地域性に徹底的にこだわり、良質なものを生産者が相対で販売すると言うものです。
残念ながら、この方法は街の空洞化の特効薬ではないけれど、地域活性化の一つの方法だと思っています。
さらにコロナ禍で行き過ぎたグローバル化や都市一極集中の危険性、地産地消の大切さが注目されるようになり、あいづ朝市の意義も自然と大きくなっていると思います。
では次々とオープンしている道の駅やJAの直売所とどう違うのかと思われるかもしれません。確かにコンセプトはよく似ていますね。
違いがあるとすれば、出店者自身が朝市という場を作っているということでしょうか。
道の駅あいづやコープあいづの軒先をお借りしていた時は、その施設が元々持っている集客力をあてにしていたところがありました。
逆にいえば、売上を伸ばすには、その施設に集まる客層を意識する必要があります。(道の駅なら観光客、コープなら高齢者など)
今の場所は人目につきやすく、住宅地も近い好条件ですが、特定の施設があるわけではないので、集客も客層も自分たち自身で決めていきます。
また用意された場だと、ややもするとフリーライダーが多くなる中、自分事として真剣に関わってくれる出店者が集まっていることも大きいと思います。つまり自分を高めるための場、出会いの場になっているのですね。
助成金などに全く頼っていないことも大きいでしょう。
そのおかげか、感覚的な域は出ませんが、最近は客層が広がり、しかも嬉しいことに子育て世代が家族連れでたくさん来てくれています。
朝市が特別なイベントではなく、日常の生活の一部として受け入れられること。立ち上げた頃に想い描いた場に一歩一歩近づいていますね。
あらためて現在運営に関わってくれている方々、毎回来場してくれる皆さんに、感謝申し上げます。
これからももっと楽しく会津らしい場所になるよう、出店者の皆さんと一緒に精進していきます。
なお次回は10月3日開催です。11月は感謝月間として景品が当たるスタンプラリーを行います。お楽しみに。
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