2011/8/19
「●Kazuho Ono」
●綿帽子/小野一穂 kazuho ono [2010]
僕がこの声を聞いたのはYOU TUBEにアップされている「willin’」やこのアルバムにも収録されている「ダッカ」などのライブ映像だ。彼の音楽の背景には何故だか旅の匂いが漂う。また、近頃、音楽家を真面目に志したというような文面を見ました。
比較することもないのだが、僕は父親の友部正人さんが好きで、知ったきっかけもそこからだった。一穂さんは声がいい。父親ゆずりもあるような強くて声質がまず良いな。。。というのが第一印象。その後で口ずさみたくなるような言葉が残る。「段々畑で僕は だんだん畑になってゆく」という風に。
だいたい僕の感受性は「声」にアンテナが撓む。
質感は大切だ。
質というものは天性のものでありながら、育ってきた多くの環境やその人の温度も捉えられる。
一瞬にして。
声には理屈が無い。
理屈を超えてくる。
声とバックグラウンドミュージックがうまくいっていると魅力が増幅して輝いて聴こえる。
アンサンブルは大事だ。
うまくいってるかどうかの絶妙な音となりが、そこにどう落とし込まれているのかがね。
そして何よりこのアルバムをプロデュースしているのが最近気に入って聴いていたギタリストの佐藤克彦さんだった。ウィスパーヴォイスで僕も好きなシンガーのイノトモさん、そしてバンド仲間のMAKANAのメンバー。一穂さんが築いてきた音筋ファミリーの人々によって構成されるアンサンブルが自然体で心地よい。
一穂さんの提唱するポエトリーロックここにあり、と言えるアルバムになっているなと思えた。
メールやちっちゃな手紙でこまめに返信をくれたりするあたり、なかなか交流を大事にしている人だなと思いました。
そして、「父さんの唄」という曲も一穂さんらしいやさしさの入った愛おしい曲でした。
http://makana-ulala.jugem.jp/

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投稿者: hideki matsushima
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