至らぬが故

2017/12/12 | 投稿者: huamiee

かなりお年を召した一組の老夫婦がご来店されました。
「お揃いの指輪がほしいのだけれど、本物は買えない。お値段の安いものはありますか?」

と。
そもそもうちは貴金属店ではないので、ジュエリーの類は扱っていません。
いわゆるファッションリングは一応置いていますが、ペアリングとなると皆無…。

「ペアリングではないですけど、サイズ違いで同じものというのはどうですか?」
と提案しました。
しかし、ご主人の指がかなり太くがっしりしたサイズで、元々女性用しか置いていない当店のリングは
どれも合うものありませんでした。

「残念ながらうちではご用意できませんが、商店街の時計屋さんは良心的なので、比較的お安めのものを提案してもらえるかもしれません。」
といって、道順をご案内してお見送りしました。


で、レジ内に戻り、さっきのやりとりを思い返してみました。

もっと他にうちの店が相談に乗れることはなかったのか
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「ペアの指輪がほしい」「ない」でおわったが、ご夫婦の要望をもっと深くまで聞き取りできていたら、
もしかしたら指輪にこだわっていたわけじゃなかったかもしれない。
なにかお揃いの身に着けるものを、直感で「指輪」と発想されただけなのかもしれない。
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うちにはペアのものはないけれど、例えば天然石のブレスレットならつくることができるし、
しかもおふたりだけのオリジナルデザインという希少価値もつけることができる。
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今のこの時代はペアリングより天然ブレスのほうがはるかに需要がある。
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あぁ、どうしてそこまで頭が回らなかったのか。
おそらく時計屋さんでも3千円くらいではペアリングは見つからないだろうに。

寒い中を老夫婦がお揃いを求めてさまよってられるのか…と思うと、居てもたってもいられなくなって、
店をとびだして商店街まで見に行ったのだが、どこにも姿はなかったのでした。

私が店主として至らぬが故に、会話を「提案」まで掘り下げられなかった。
問われたらその答えを返すということは誰にもできる。
話を聞いて、お客様の選択肢を増やして視野を広げてもらうということがプロだと思う。
たとえその提案が却下されても、意に沿った提案なら、なにかしら心に留めてもらうことができただろう。


接客はむずかしい。日々勉強・・・そんな2017年冬です。
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