
マリア・カラニエミの弾くポルスカは、とにかくかっこいい。フリーベースのボタンアコーディオンを自在に操り、トラディショナルな舞曲を演奏しながら、ジャズやロックに通じる疾走感で軽やかに伝統を乗り越える。伝統に縛られないことも、フィンランドのフォークミュージックの伝統かもしれない。

スウェーデンのフィドラー、Sven Ahlbackと共に作ったアルバム”ILMAJOUSI”は、アコーディオンとフィドルの絡み合いが絶妙。スウェディッシュ・フィニッシュのスリリングなポルスカでは、メロディアスなベースラインでテンションの効いたコードが繰り出され、牧歌的な広がりを感じさせるSven、Mariaそれぞれのオリジナル曲では、少ない音数で独特な空気感を作る。
遠くから聞こえるようなSuzanne Rosenbergの歌もいい。

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