2021/4/18

「あゝ、荒野」  映画

 2017年の映画で、前編、後編あり、それも各2時間半ぐらいで、その長さに怖気付いてみていなかったけど、Netflixで途切れ、途切れに見ました。

 一言で言うなら、面白かった。

 この監督、テレビマンユニオン出身で是枝裕和と同期とか。確かに劇映画出身と違う空気があり、生活感とか匂いとか感じさせて良かった。ユースケサンタマリアがこんなにいいとは。

 あと主要の女優が脱ぎっぷりもいいけど、みんな映画的に美しい。木下あかりなんて切ないし、木村多江ってこんなに綺麗だったけ、と思った。それと菅田将暉がいい。他でも良かったけど、何もにも囚われない感じがいいよな、って思う。「息もできない」の監督、役者のヤン・イクチュンも切ないしね。

 ただ、ラストに向かって収束させようとする意図はわかるけど、それをやる必要があったのか。で、結局収束していないし。出来としては、前編の方が断然面白い。後編は、話を収束することに努力をしている感じ。うまく動いていない。それがもったいなかった。

 ボクシングシーンもリアルだったし、出来がいい。

 寺山修司の「ボクサー」がまた見てみたい。

 ☆☆☆★★★

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2021/4/18

「永い言い訳」  映画

 この映画は、有ったことすら忘れていた。「素晴らしき世界」を見てから、たまたまアマゾンプライムで見つけた。

 同じ西川美和監督の「喪の仕事」の話。こちらも、やたらうまい。

 「素晴らしき世界」と違って、主人公(本木雅弘)の一人称的に語られるので、映画全体が彼の心象風景にも思えて、作り込みすぎの部分があまり鼻につかない。

 ラストに至る主人公の気持ちの変化が心地いい。

 それにしても子供の扱いが上手い。

☆☆☆☆

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2021/4/18

「すばらしき世界」  映画

 西川美和は、上手くなったと見ながら思ったけど、この人は最初から上手かったよな、とこのあと見た「永い言い訳」を見て思い出した。

 やはりセンスは生まれながらにしてというか後天的ではなく先天的なのかな、と思ってしまう。蓮實重彦が言っていた「映画に愛された」監督なのかもしれない。(ちまたには「映画を愛している」監督ばかり、という)

 といいつつ、あまり面白くない。
 まるで落語のようによくできた話になってしまっている。しっかりオチがあり、ラストはアイロニカルにも思える題名がしっかり実感できる。でも面白くない。もっとはみ出してほしいと、思ってしまう。役所公司は生きているべきだと思う。

 貶した感じになったけど、よく出来ているし、普通に面白い。
☆☆☆★★★

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2016/6/30

「アニーホール」  映画

77年のウディ・アレンの作品

月末だっていうのに、お昼にWOWOWでやっていて、全部見てしまった・・

何度も見ているけど、出だしの語り口の鮮やかさ、というか心地よく話が進む。3〜40分ぐらいはあっという間に過ぎる。

で、フレームの使い方の鮮やかさ。画面の外から変な人が違和感なくでてきたり、過去と現在がカット割りで当たり前に進んだり。カメラに向かって話してきたり。けっこう突拍子もないことを至ってフツ〜にやってのける。

メインはダイアン・キートン。彼女との出会いと別れというより、彼女に寄り添うようにストーリーが進むのが今回よくわかった。それもとても自然体で魅力的なダイアン・キートンを。アップはけっこうシワだらけなんですが、ロングショットの彼女は、とてもチャーミングでおしゃれ。ダイアン・キートンのための映画だったんだな、と改めて思いました。彼女の歌も魅力的だし。

今見ると面白い発見がある。
劇中に出てくるポールサイモンはまるで岡村隆史のようだし、クリストファー・ウオーケンが出ていたのは前から知っていたが、今回は、ジェフ・ゴールドブラムを発見!パーティ会場のシーンで、ほんの少しセリフない役ででていた!

ゴードン・ウィリスの撮影は素晴らしいし(何気ないシーンがとても画になっている)。

ラストはけっこう感傷的だし(アニーホールとの思い出の映像が、彼女の歌をバックに流れている!こんなに感傷的だったとは!)

まあ落語のように切れのいいお話で、何度見ても面白いもんだと思いました。


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2015/9/25

「天空の蜂」  映画

 堤幸彦は、やっぱりうまい監督だと改めて感心する。重厚さはないけれど。

 想像してたよりウエットな、感情的な映画でビックリ。まあ東野圭吾だからいろいろと入り組んだ人間関係なんだろうなと思っていたが。
 このウエット感と、話の作りで、40年前の傑作映画「新幹線大爆破」を思い出した。

 ただそのウエット感にやられた。後半涙が止まらない。子供を使っちゃあ「おとうさん」は泣いてしまいます。

 話は、結局、沈黙の大衆について矛先を向ける。自らは何も語らないが、簡単に個人を血祭りにあげる無自覚な大衆。そして、この映画のことでマスコミが書いている昨今のような原発の危険の告発とはちょっとちがうと思った。どちらかというと、原発の堅牢さを認めつつ、テロに対しては穴だらけの構造、警備に警告をしている。

 あとは、堤幸彦らしい配役が、けっこうつぼにはまって面白かった。仲間由紀江がなかなかいい。切なさがいい色を添えた。変な刑事も「トリック」にあった気がするが、それもけっこうハマっている。あと佐藤二朗もいい。それに江口洋介の妻役。なんかリアル。ただラストの気持ちが変わってからを考えるともう少し見た目のいい人にしたほうがとは思う。
 もっくんも、なぞの人物でなかなかよかった。結局彼が主役だった。で、泣かせる。ちょうど「容疑者X〜」の堤真一みたいに。

 綾野剛は「カーネーション」以後では一番よかったかな。彼の役は、生年月日が私と二日違い。年が一緒でした。

 CGはよく頑張っているけれどハリウッドほどにはいかない、お金のかけ方が違うんだろうね、残念ながら。

 ☆☆☆★★★。


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