2008/12/16

カメレオン  映画

 監督が阪本順治で、脚本が丸山昇一(ちょっと古いが)、音楽が安川午朗(「GONIN」の音楽担当)と、私には好物ばかり揃った映画で、大変期待していました。藤原竜也が主演だなのがちょっと不安でした。まあどんな色に染まるか、は楽しみではありましたが。

 ちょっと中途半端な出来でした。それぞれのテイストは味わえますが、結局それぞれが関わったことの「化学反応」がないように思えます。

 阪本順治のリアルなアクションは日本映画ではトップレベルだと思ますが、藤原竜也がいくらがんばっても彼が格闘技で屈強な相手を倒すのは、肉体的に、格闘技術的に説得力がありません。そこが一番の弱点でした。
 カーチェイスシーンはなかなか日本風のカーチェイスながら頑張っているのですが。

 丸山昇一の脚本も意表をついた前半の展開は面白いのですが、後半の展開は、ちょっと行き詰まった感じ。ラストは結局「殴りこみ」じゃあ東映のヤクザ映画だし。

 藤原竜也は、相変わらず全力投球でいいのですが。ただ、身長の低さといい肉体的に、外国の傭兵上がりで、やくざの用心棒を若くしてやっていたようには、どうしても見えません。この映画の失敗は、彼の肉体的資質を制作者側が過信したことでしょう。彼自身は与えられた役柄をよく全うしています。彼を使うなら、それなりの脚本変更が必要だったと思います。傭兵上がりなんてやめて体力勝負でない知能犯的な役柄とか、一歩譲ってもとりあえず、実戦の格闘訓練をみっちり受けてそれなりの型を体得してから撮影するとか。
 ラスト近くの鬼の形相もよかったのですが、監督がうまく拾わない。あのシーンの画のつながりはおかしいと思います(見ていない人には分からなくてすみません)。
 ラストの水川あさみと歩くシーンも?でした。死んだのでは?と思ったのですが。

 結局、阪本順治のいつもある説明不足の部分が、悪いほうに出てしまい、つじつまが合わなくなったように思えます。

 やはりこの脚本は、『松田優作」が主演したら、いろんな面でつじつまが合いよかったと思います。藤原竜也ではやはり無理でした。

 でも、そこそこ面白い日本のアクション映画でした(出てくる役者もいいし、レベルが高い映画)、期待はずれだったので辛口になりました。

☆☆☆。


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