2011/6/4

「ソーシャルネットワーク」  映画

 ☆☆☆。

 大好きなデビットフィンチャー監督でしたし、アカデミー賞でも作品賞、監督賞候補にもなっていたので、期待していましたが、残念な出来でした。
 (前作の「ベンジャミン・バトン/数奇な人生」でアカデミー賞を取ってもらいたかった!)

 現実の人物を題材にしながら(したからこそかもしれないが)、結局単純に図式化した人間関係でしか描ききれていないことがとても不満でした。
 ラストも女々しい終わり方。いわゆる青春映画的な甘い挫折感と現実の世界の大成功。(成功の裏にはこんな秘話が的な)
 ラストはまるで定番の展開。主人公の挫折姿で終わり、フェードアウトすると字幕が現在のフェイスブックの広がりについて語ります。現実のモデルを使ったときによくやる手法です。多分この題材を選んだ段階から、この終わり方は監督のなかにあったのでは?と思いました。話が矮小化されている気がします。

 MTV(古い?)のようなスタイリッシュな映像で、ストーリー展開の滑らかさはさすがフィンチャーらしいうまさは感じますが、今回の映画は見所はそこだけのように思いました。「セブン」で、あの刑事の妻の生首を映像にすることなく観客に強烈に焼き付けたほどの監督の作品のわりには、今回は小手先のような映画に思えました。

 私はこの題材ならもっと深い話ができたのでは、と思います。実社会を凌駕してしまいそうな勢いの「FaceBook」のもっとスリリングな話を期待していました。第一に主人公に感情移入ができない。それもそれが映画の意図とも思えない。

 図式的でスタイリッシュな映画で思い出すのは、レッドフォードの「大いなる陰謀」。こちらのほうが図式的な面白さがあり、映画が描く先にある現実の不安感が見た後に残りました。
 あまり比較になりませんが、同じ役者アンドリュー・ガーフィールドが出ていたので思い出しました。




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