2007/3/5

日本沈没」と「日本以外全部沈没  映画

 昨日、好対照の2作を見ました。「日本沈没」(06年版)と「日本以外全部沈没」(06年作)。

 「日本以外全部沈没」は、筒井康隆が73年に小松左京の「日本沈没」のパロディで出した短編小説が原作。今、巷でチープな特撮もので話題の「電エース」などの河崎実監督作品。

 ビデオ撮り作品で、TVドラマ以下のチープな作り。演技は、型通りというか、バラエティ系レベル。「電エース」も出てくるし。くだらないと思いつつ(途中寝てしまいました)、適度に現在の世界情勢皮肉り、難民問題について面白可笑しくシミレーションして見せ、一国しか残った日本というかたちで、結局現在の米国のエゴ(超大国のエゴ)を皮肉っているともとれます。現在の環境問題への警鐘もならします!

 村野武範(TV版「日本沈没」の小野寺役)のノー天気総理や、藤岡弘(映画版「日本沈没」の小野寺役)の国粋主義者の防衛庁長官、それに我々の分身のような小市民的な役柄の小橋賢児と柏原収史が可笑しく愛らしいのです。そしてラストでしっかり感動させます。いろんな思いを最後に「小さなろうそく」に集約する力量は大したものです。
 なんかまるでティム・バートンの「エド・ウッド」の監督のような人ですね。この監督は。点数は☆☆☆!


 それにひきかえ「日本沈没」は、何を作りたいか理念がない。
 結局「日本沈没」という設定のみを利用して、ハリウッド映画のようなものが作りたかったのか、と思えます。まるで「アルマゲドン」。それも本家ほどに話ができてない。話がまだよくできていればそれなりに感動するものの、設定ありきのシナリオで、ストーリーがしっかり転がっていかない。
 なんで、あそこで草薙は柴咲と結ばれないのか?
 雷管(?)をわざわざあんなに大変な目をして設置しなければならないのか(事前に設置して埋め込めばいいんじゃない?)?
 ラストでなんであんな山奥に東京消防庁がましてや柴咲が身内を助けに来られるのか?

 でも前半の30分ぐらいの流れはよかったし、大地真央はなかなかいいし。柴咲や草薙もそんなに悪くない。撮り方もうまいなあと思えるシーンはあるのですが、結局ストーリーに理念がない(旧作は、難民としていかに日本人は生きて行くのかという日本人のアイデンティティーについての考えなどがあった。もっと重たい作品だった気がする)。

 この監督は、画作りはアニメ風に緻密なので、次回作を見たい気はします。前作「ローレライ」もそうだったけれど、またストーリーで落胆しそうですが。点数は☆☆。
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