ディパーテッド  新作レビュー

見た日/1月某日 ★★★

この映画の元になった香港映画「インファナル・アフェア」はとっても面白い映画で、傑作だと思うが、このリメイク作は、原作よりも乾いた感じで、またまた違った感じがするヒリリと痛いサスペンス・アクションに仕上がっている。

マフィアに潜入する刑事、警察に潜入するマフィア。この2人の葛藤や苦しみを描く、という点では原作と一緒。ただ、こちらの方のマフィアはアイルランド系アメリカ人の組織で、移民国家・アメリカの闇が描かれ、2人の葛藤を同じ精神科医の女性が受け入れ、そのヒロインが2人との愛に苦しむ様子も描かれるなど、精神性というか、テーマも原作とはちょっと異なる。

だから、見た感覚は原作とはかなり違う。タイトルのディパーテッドは「死者」という意味らしいが、この題名が利いてくるラスト近くの展開は原作映画のU、Vの要素を取り入れているものの、オリジナリティもあり、結構衝撃的だ。

乾いた感じのギャング映画、というテイストは正にマーティン・スコセッシ印。名作「タクシードライバー」「レイジング・ブル」をはじめ、この監督さんの作品には大きな影響を受けてきたが、最近の「ギャング・オブ・ニューヨーク」「アビエイター」は劇場で見る気がせず、DVDで斜め見ていどだったのに、この作品は久しぶりに映画館に足を向かう気にさせてくれた。そういう意味ではスコセッシ監督の近作の中では最も面白かった。

ジャック・ニコルソンの演技が「怪演」と話題になっているが、日本で言えば往年の丹波哲郎や三國連太郎、今なら本田博太郎か、という感じか。映画館のシーンで○○○の○○○○を出したお下品さには爆笑&拍手喝采で、終始「フ○ラ」と言っているのもスゴイ。「バットマン」のジョーカー役以来の爆発ぶりだ。

正にエロエロ&バイオレンスなのだが、これだけ暴れてもお話から浮かず、大物の存在感を出しているのはさすが。お年を召してもこれほどのエネルギーを出せるなら、是非「シャイニング」のセルフリメイクでもしてもらいたい。
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