追悼・原田昌樹監督  映画つれづれ

佐々部監督のHPで、原田昌樹監督の訃報に接しました。

原田監督と言えば、僕ら特撮ファンにとっては、平成ウルトラマンシリーズの監督として記憶に刻まれています。

佐々部監督にとっては先輩助監督だったらしく、いくつかの作品で御一緒されていたようです。まだ52歳という若さでの急逝に、監督も愕然とされていました。

原田監督の特撮作品は、他の監督さんの作品に比べてヒューマンなお話が多く、とくに「ウルトラマンティガ」の「ウルトラの星」「もっと高く!」は出色の作品でした。

「ウルトラの星」は主人公が初代「ウルトラマン」製作中の円谷プロにタイムスリップするお話でした。滝田裕介さん扮する円谷英二監督が、新しい作品を生み出そうと苦悩する若いスタッフに「夢」を与える、異色のウルトラ作品ながら映像に賭ける若者たちへの「愛」に満ちた秀作でした。

今思えば、この作品には、いい脚本ができずに苦しむ若き脚本家が登場したり、それを励ます監督さんが出てきたりしますが、この辺りの描写には現場で多くの経験を踏んできた原田監督自身の気持ちも生きているのかもしれません。

また「もっと高く!」ではウルトラマンに変身する主人公が、一人“ウルトラマン”として戦うことに苦悩し、それを恋人の女性隊員が心配するが故に葛藤する、という話でした。

ウルトラマンという正体を隠し、戦おうとする主人公と、その正体を知り、一緒に気持ちを共有したいがため「どうして一人で戦うの?」と問うヒロイン。やがて2人の心が通じ合い、2人が乗る戦闘機のコクピットでヒロインが目をつぶったとき、まばゆい光が戦闘機を包み、ウルトラマンが現れるシーンは、恐らくウルトラマンシリーズ史上最も美しい場面だったと思います。

このときの吉本多香美さんの美しい表情は「皆月」「またの日の知華」などの映画作品と比べても、彼女のベストアクトではないでしょうか。

最近は松竹が特撮ドラマに挑戦した「魔弾戦記リュウケンドー」でメイン監督を担当されていました。この作品も特撮ヒーロー物ながら、主人公や街の人々の「日常」がしっかりと描かれていて、数々の「映画」に携わってきたからこその、原田監督の演出だったんだな、と今にして思います。

「旅の贈り物0:00発」は未見ですが、是非、DVDで見たいと思います。原田監督のご冥福を、心よりお祈り致します。
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