ジャンパー  新作レビュー

見た日/3月某日 ★★★

「スター・ウォーズ」シリーズで、ダース・ベイダーの若き日を好演したヘイデン・クリスチャンセン主演。

瞬間移動=テレポーテーションの超能力を身につけた若者を描いたアクションだが、特殊能力を身につけた主人公は銀行強盗で大儲けするなど、やりたい放題。

やがて、彼らを追い、狩る秘密組織の存在が明らかになるのだが、悪いことばかりしているのに、組織に追われる途端、主人公の方を応援しちゃうのは、どこか憂いがあるクリスチャンセンのキャラクターに負うところが大きい。

こういうSFアクションはもともと大好きなだけに見方はシビアになるが、出来としては、まあ、可もなく不可もなく、だ。

ナゾの組織を巡る展開や、意外とあっさり処理している主人公の能力の秘密や母親との関わりなど、もっと深く描けば面白くなるであろうエピソードをバッサリ短くサラリと描き、90分ていどの作品に仕上げているのは、物足りなくもあるが、スピード感はある。

楽しいのはジャンパー同士が、世界各地を転々としながら戦うシーン。ここはこの映画の見せ場で、なかなかの迫力。東京でのカーチェイスシーンも映像が凝っている。

デートムービーとしてはそれなりに面白いだろう。

テイストは全く違うが、東宝の「エスパイ」を思い出した。藤岡弘主演で、あの時代にしてはオシャレなSFアクションだった。現代を舞台にした、リアルな超能力物は面白い映画がいくらでも作れると思うのだが、実は意外に少ない。

「X−MEN」や「ファンタスティック・フォー」になると、ちょっと荒唐無稽すぎる。そういう意味では全米で大ヒットしたテレビシリーズ「HEROS」がど真ん中なのだが、僕はまだ第一話しか見てないので何とも言えないものの、この流れが日本にも来てほしい、と思う。何しろこのシリーズのカギを握るキャラクターは日本人なのだから。

そう思うと、いつも考えるのが大友克洋の傑作コミック「童夢」の映画化だ。「AKIRA」はハリウッドで映画化できても、これは日本テイストがあればこそ、の傑作なので、誰か、才ある日本人監督に映画化してほしいと思う。


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