水野晴郎さんご逝去!  映画つれづれ

映画評論家・水野晴郎さんが逝去されました!

水野さんと言えば、トンデモ映画の金字塔「シベ超」シリーズの愛すべき監督・主演・製作の御大ではありますが、僕たち40代の映画ファンにとっては、日テレ系の水曜ロードショー(「金曜ロードショー」に非ず)の映画解説者としての馴染みが深い方です。

TBS系「月曜ロードショー」の荻昌弘さん、テレビ朝日系「日曜洋画劇場」の淀川長治さんとともに、この御三人はお茶の間が広く認識した、最初の「映画評論家」の方々ではなかったかと思います。

御三人に共通しているのは、映画の解説が分かりやすく、決して悪口は言わず、お茶の間に映画の良さ、素晴らしさを伝えようと努力していたことでしょう。

特に俳優さんの造詣の深さでは追従を許さなかった荻さんの語り口や、どんな映画でも見るべき所を見つけ、ピンポイントで実に的を得た解説をしていた淀川さん…本当に毎週どんな解説をされるのか、楽しみでした。

そして水野さんは、映画を観終わったあとの「感動」を素直に伝えることでは、群を抜いていました。「皆さん、いかがでした…。あの●●のときのあの場面、本当に感動でした…」この語りかけるような解説は、映画以上に楽しみでもありました。

それに続く「いやあ、映画って、本当に…」の決めセリフも、その映画によって「面白いものですね」「いいものですね」などとパターンを変えていて、その微妙な変化も楽しみでした。

そして、最後に必ず「またご一緒に楽しみましょう」と締めくくる。この「ご一緒に」という、上から目線ではなく、お茶の間の視聴者と一緒の目線で映画を楽しもうという姿勢、これこそ今の映画批評家諸氏が忘れている部分かもしれません。

http://jp.youtube.com/watch?v=XcE8nWywF90

最近のレビューなどを見ると、本当に批評ではなく、感情的な感想が多すぎるように思います。これだけブログなどで一般ユーザーのレビューがちまたにたくさんある中、本当にプロの目から見た紹介記事やレビューが読みたい、と思います。

さてさて、「水曜ロードショー」では時間が余ったときに紹介される「水野晴郎の映画がいっぱい」のコーナーも面白く、ハリウッドを訪問したときのエピソードや、時折取り上げられる、警察マニアである水のさんらしい、警察関係のコレクション自慢や体験談も楽しみでした。「刑事コロンボ」のときの解説などは実にマニアックで、ふーん、と思うこともしばしばでした。

もともと日本映画好きだった僕が、洋画も見るようになったのは「水曜ロードショー」の影響が強く、そういう意味では水野さんは、僕の恩人、とも言えるのです。

最近では、シベ超シリーズの他、「日本には批評家による映画賞がない」と、日本映画批評家大賞を提唱されて設立されるなど、本当に日本映画界には多大な貢献をされた方だった、と思います。

佐々部監督も公式HP「ほろ酔い日記」で書かれていますが、佐々部作品を高く評価されていて、日本映画批評家大賞では「カーテンコール」「夕凪の街 桜の国」を作品賞に選んで頂き、我々佐々部監督ファンにとっても、ありがたい方でした。

東スポが「揺れのないシベ超に乗って」彼方に逝かれた、と書いていたのが最高でしたが、「シベ超」のスゴサは、いつかこのプログでも徹底的に検証、レビューしてみたいと思います。

僕の誇りのひとつは、深作欣二監督が山口に来られた際、深作監督と「シベ超」談義をして盛り上がったことなのですが、お二人とも鬼籍に入られたことを思うと、本当に悲しい気持ちが込み上げます。

聞けば水野さんは若いころはやり手の宣伝マンで、「ビートルズがやって来るヤァ!ヤァ!ヤァ! 」「史上最大の作戦」「真夜中のカーボーイ 」「夕陽のガンマン」「007/危機一発」 などの素晴らしい邦題は、水野さんが付けたのだとか。昨今のどうしようもない邦題や原題まんまのタイトルを思うとき、これらのタイトルは本当にスゴイ、と思います。

心からご冥福をお祈り致します。
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