追悼・緒形拳さん その2  映画つれづれ

緒形拳さん急逝というニュースの余韻が、まだ心から離れません。

緒形さん出演の映画を思い出せば思い出すほど、稀有な役者さんだった、と思わずにいられません。

助演作品、特別出演などの作品も入れるときりがありませんが、僕が印象的だった主演映画をあげてみました。

「必殺仕掛人・梅安蟻地獄」(73)「鬼畜」(78年)「復讐するは我にあり」(79年)「ええじゃないか」(81年)「北斎漫画」(81年)「楢山節考」(83年)「女衒ZEGEN」(87年)「火宅の人」(86年)「華の乱」(88年)「社葬」(89年)「咬みつきたい」(91年)「ミラーを拭く男」(03年)「長い散歩」(06年)・・・・こんなにあるのか、という感じです。

この中で僕がとくに印象深いのは「鬼畜」「復讐するは我にあり」「火宅の人」「咬みつきたい」「長い散歩」です。

「火宅の人」は、文芸物でありながら、ダイナミックでエロティシズムにあふれた深作欣二監督の演出に、緒形さんははまっていました。ちょっとだしないのだけれど、男の色気とダイナミズムを両方感じさせるような役をやられたら、天下一品でした。

「咬みつきたい」は和製ドラキュラを目指した金子修介監督によるSFアクションコメディーなのですが、緒形さんが演じられる吸血鬼がとってもキュートで、楽しんで演じられている様子がうかがえて、魅力的でした。

「長い散歩」は、正に緒形さんの集大成のような演技、と感じました。悲しげな表情から、憂いのある笑顔まで、役者としてその作品世界に入り込みながら、本来持つ魅力を最大限に引き出した演出は、俳優でもある奥田瑛二監督だからこそ、でしょう。

俳優同士だから引き出せる、緒形さんの新しい魅力をこの作品で感じたような気がします。

重ね重ね、ご冥福を祈るばかりです。
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