今村昌平監督逝去  映画つれづれ

 今村昌平監督が亡くなられた…。

 日本映画界、いや、世界の映画界にとって、大きな損失だろう。今村監督の凄さは、晩年になっても尚、否、晩年になればなるほど、それまでの作品群を凌駕するエネルギッシュな作品を生み続けていたことだと思う。

 黒澤明でさえ、晩年は作品が放つエネルギーがなくなっていったのに、今村監督の作品は最後の最後まで作品に「人間が生きるエネルギー」に満ち溢れていた。とくに「うなぎ」「赤い橋の下のぬるい水」などは、人間が生きる根源の1つである「性」を追求していて、その表現力には驚いた。

 「にっぽん昆虫記」も「復讐するは我にあり」も「女衒ZEGEN」も「カンゾー先生」も「ええじゃないか」も、全て人間の生と性を描き、「生きる」という根本を描いていた。今村監督の映画を見ると、なぜだか元気になるのだ。どの作品にも漂う優れたユーモア感覚も作品の特徴だった。姥捨て山を描いた「楢山節考」も、寂しい映画ではなかった。

 遺作は短編だったらしいが、「うなぎ」「カンゾー先生」「赤い橋の…」でまた新しい境地を見出していただけに、また、猥雑で人の生と性が満ち満ちた長編作品が見たかった、と思うのは僕だけじゃないだろう。

 今村監督のご冥福を心から祈りたい。
 
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2006/6/28  9:20

投稿者:おたっきー

K子様、ありがとうございます。「下松食堂が好き」様のような方がこのブログの常連さんというのは、僕も主宰つてもしていてと光栄です。最近、更新も少ないし、他の充実した映画ブログを見ると、もっと頑張ろう、と思うきょうこのごろです。

2006/6/26  2:31

投稿者:映画新人K子

このブログのおかげで今村監督の姿が見えるようなお話がきけて嬉しく思います。改めて映画を観ながら「下松食堂が好き」様の想いが透けて見えたように思いました。・・・このブログ密かに凄くない!?



2006/6/15  17:12

投稿者:おたっきー

 「下松食堂が好き」様、感動的なコメントありがとうございます。
 
 文面からどれだけ今村監督がスタッフから愛されていたか、感じられます。やっぱり男として、人間として、素晴らしい方だったのですね。

 「今村親爺と寝食ともにした日々は俺だけの日々です」「俺には今村親爺と一緒にいるだけで、映画をしている日々が素敵だった」…。

 ここに、「下松食堂が好き」様の想いが凝縮されていらっしゃるように思いました。素敵な師匠への言葉だと思います。

 また、今村監督の作品が見たくなりました。今夜は「カンゾー先生」を再見します。改めて、ご冥福をお祈りいたします。
 

2006/6/15  3:21

投稿者:下松食堂が好き

今村映画に2本だけ参加していた映画屋の端くれです。先日のジ
ジイの通夜、葬儀にも駆けつけたのですが、やっぱりあのジジイ
は本当に死んじゃったみたいです。今村スケベ親爺が大好きで、
あんな親爺に俺はなりたかった。今村組と言われるスタッフが全
力で作った映画は今村親爺の作品で、世の中に出て行くと勝手に
一人立ちしていくのですが、今村親爺と寝食ともにした日々は俺
だけの日々です。作品の内容なんかは勝手に親爺が考えればいい
だけで、俺には今村親爺と一緒にいるだけで、映画をしている
日々が楽しくて素敵だった。お疲れ様でした、今村昌平。やっぱ
り親爺、万歳。

2006/6/8  12:02

投稿者:おたっきー

K子さん、ありがとうございます。本当に今村監督のご逝去は残念です。

佐々部監督も公式HPで書いておられましたが、僕も「復讐するは我にあり」が一番好きです。

でも、晩年の「うなぎ」「カンゾー先生」もいいですよね。確かに、今村監督の作品は、お若いときの社会派の作品も、晩年の軽妙な作品も、すべて「人間の生きる姿」が見事に描かれ、重いテーマの作品も、どこかユーモラスなんですよね。

今村作品を見ていたら、映画の奥の深さをしみじみ感じます。改めて、ご冥福をお祈りしたいと思います。

2006/6/6  2:30

投稿者:映画新人k子

本当に残念でたまりませんね。カンヌ映画祭グランプリ受賞を二回もとられた監督の作品を沢山見せてほしかつたです。私に今村作品を勧めてくれた方いわく「人間が一生懸命に生きると頑張っているのになにゆえユーモラスなんだろうという描き方が多い、人間が大好きな監督です。」と教えていただき、あまり多くない作品を見て次なる作品を待っていたものとしては悔しい限りです。
今村昌平監督のご冥福を心からお祈り申し上げます。

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