GOEMON  新作レビュー

観た日 4月某日 ★★★★

本物映像満載の「剱岳 点の記」を観て以来、CG満載の映画が、なんだか馬鹿馬鹿しく思えてきた。

特撮の基本は、現在の技術では表現できないものを表す、ということだと思うのだが、最近、実写や旧来のオプチカル合成などで処理すれば済むのに、わざわざチープなCGを使っているような映画を観ると、なんだか腹が立ってくる。

・・・ということで、全カットをCG処理したというこの映画を観る前は「観終わって腹が立つのかな」と思っていた。

が、しかし、いい意味で期待は裏切られた。

紀里谷監督は、自分の独特なイマジネーションの世界を、多くの人に観てもらい、自分なりのメッセージを伝えようとしている。そのためのCGであり、その志は高い。

「誰も見たことがない世界を創り出し、見せてやるんだ」という野心が、きちんと伝わる。それに見合うだけの独創的なビジュアル世界が広がっている。

物語的にも、誰もが知っている戦国時代を舞台にしながら、それを一度解体して組み直す、という作業は上手く行っている。全てブルーバックでの撮影だろうから、俳優さんの役づくりは大変だったろうが、それが却って効果的で、舞台のようなケレン味たっぷりに仕上がっていて、見応えがあった。

前作「CASSHERN」ではその心意気が独りよがりになっていたのが、見る側のことを考え、整理されていて、随分進歩している、とも感じた。

ツッコミ所はいろいろあるし、観客側が見方を変えれば、荒唐無稽で片づけることはできるだろう。でも、この新しさを、他の誰ができるの?とも言える訳で、この映画で作り手たちがやろうとしたことを否定すると、こういうジャンルの日本製娯楽アクション
映画の未来を閉ざしてしまう、と思う。

江口洋介氏のスマートなヒーロー像、奥田瑛二氏の大芝居たっぷりの豊臣秀吉など、俳優陣の演技も、舞台を見ているようで楽しい。広末涼子のヒロインも可憐で美しい。
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2009/6/7  11:39

投稿者:マニィ

きききききさま、コメントありがとうございます!

どんなジャンルの映画でも作り手の皆さんの「志の高さ」は、スクリーンに映る、僕もそう思います。

この映画は、久し振りに「驚いた」作品でした。

2009/6/6  18:23

投稿者:ききききき

恐るべし
紀里谷監督!!
鑑賞後そう呟いた。誰もが知っている戦国時代を誰もが想像すらできない映像で魅せてくれた。[劔岳点の記]での映像に感動したばかりで、真逆にある両作品だが志の高さには通じるものがあるのではないかと思う。
脚本、CG、衣装ともにスケール感があり楽しめた作品。CGの苦手な友人からも楽しめたと報告が。

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