劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来  新作レビュー

★★★

ゲームとテレビアニメのメディミックス展開で子どもたちに大人気の作品の映画化。子どもに連れられて鑑賞したが、なかなか楽しめた。

荒唐無稽な必殺技が次々と繰り出され、サッカー物ではあるけれども、発想はものすごく自由だ。こういうパターンは、古くはコミック「リングにかけろ」などにも見られるし、これらのアニメの系譜から見れば「巨人の星」や「侍ジャイアンツ」などがそのルーツなのかもしれない。

でも、かつてのそうした作品群が、あるていどのリアルさや設定の中での荒唐無稽さだったのに対して、この作品は、サッカーというスポーツにおいては、もはや我々の知る「サッカー」ではない。ルールも何もかも、この作品のオリジナル、といっていい。

子どもたちは、その辺りは承知で楽しんでいるのだが、僕が驚いたのは、その物語で、試合シーンは荒唐無稽の連続なのに対して、ストーリーの展開は、かつてのスポ根アニメが持っていた、熱血ドラマの王道中の系譜を受け継ぐものになっていたことだ。

少年が、周囲の無理解をはねのけながら、たった1人でサッカー部を創設し、そこに理解者が段々と集まり、アウトサイダー的なヒーローもその中にいたりする。そして、友情を育みながらサッカー部は勝ち進むが、そこに未来から最強のチームが挑戦してくる…。

“未来”からの挑戦者など、いささかSF的ではあるが、物語そのものは古き良き少年マンガのそれで、見ていて安心感もあるし、少年たちの心を燃やすものは、昔も今も変わらないなあ、と思う。

作画のレベルもまずまずで、“ゴッドハンド”などの必殺技の表現が楽しい。ただし、3D版の3D効果は多少疑問符が付くかも。物語的には、オーガがもう少し強大でもいいかも、とも思った。僕の息子は、キャラクターたちが時空を超えて集結するところに大興奮していた。


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