追悼・シドニー・ルメット監督  映画つれづれ

シドニー・ルメット監督が亡くなられました。

リアルタイムで映画館で観た作品では「評決」が忘れられません。アルコール依存症で正義をどこかに置き忘れたような老いた弁護士が、医療過誤で寝たきりになった女性に接し、全力で法廷に立ち向かう傑作でした。ポール・ニューマン入魂の演技が印象的でした。

あと、同じ法廷物ですが、やはり「十二人の怒れる男」でしょう。ほとんど全編が密室の中の会話劇なのに、俳優たちの見事な芝居をーのカットをじっくりと積み重ねていて、ものすごく映画的なダイナミズムにあふれていました。たった1人の陪審員が少年の無罪を主張して、残りの陪審員たちが変わっていく様は感動的です。

アメリカンニューシネマの系譜とも言える「狼たちの午後」もルメット監督。若きアル・パチーノが格好いい。こちらは銀行強盗を描いたサスペンスですが、当時のアメリカの世相を浮き彫りにしたような、乾いた虚無感が全編に流れる傑作でした。

「オリエント急行殺人事件」も「ファミリービジネス」もルメット監督ですから、実は幅広い監督さんなんだなあ、と思います。ハリウッドも本格派の監督さんがどんどん亡くなられていて、寂しい限りです。

ご冥福をお祈りしたいと思います。

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