ゴーカイジャー ゴセイジャー 199ヒーロー大決戦  新作レビュー

★★★

スーパー戦隊シリーズ35作記念作にして、東映60周年記念作品。

東映は1951年、東横映画と東京映画配給と大泉のスタジオを所有していた大泉映画という3つの会社が合併して誕生した。

まず時代劇で人気を呼び、任侠映画で一時代を築き、エロ路線を経て、実録ヤクザ路線のあとは角川映画との提携やアニメーションなどで実績を積む。娯楽性と個性が強い作品を産み出した要因は、先日亡くなられた元会長で名誉会長だった岡田茂氏の功績だろう。

最近は「仮面ライダー」「プリキュア」「スーパー戦隊シリーズ」こそが、実は東映の得意にして最大限に人をひきつけるコンテンツになっていることは間違いない。

中でも「スーパー戦隊シリーズ」は集団活劇であり、ヒーローたちが戦いの際に必ず見栄を切るところや、一種の様式美さえ感じる戦闘シーンなどは、明らかに東映時代劇のパターンを踏襲しており、こんなところに東映の歴史の重みを感じたりする。

そんな「スーパー戦隊シリーズ」35作記念の本作だが、映画の8割は戦いのシーンということで、もうお腹がいっぱいになってゲップが出るほど。子どもたちを飽きさせないように、という配慮なのだろうが、全編戦闘シーンでロケ地も苦労したことだろう。戦う場所は海辺から会社の中や江戸時代まで実に幅広い。

お話はテレビシリーズの「ゴーカイジャー」とリンクしていて、海賊であるゴーカイジャーは宇宙に散らばった過去の戦隊の力を持つ“レンジャーキー”を持っていて、過去戦隊の力を使って侵略者のザンギャックと戦っている。映画は34の戦隊がザンギャックを撃退し、力がレンジャーキーとなって分散してしまった、テレビ第1話で描かれた「レジェンド大戦」をゴセイジャー目線で描き、お話が始まる。

つまりは、力を失ったゴセイジャーがレンジャーキーを奪うためにゴーカイジャーと戦うところから物語が始まる。ここで前年と当年の戦隊が戦い、共闘するという、いつものVSシリーズになる訳だが、今回は記念作ということで、ここから過去の全戦隊が絡む。かつて子どもたちの心を熱くした、懐かしい顔ぶれも現われる嬉しい仕掛けもある。

ゴセイジャー、ゴーカイジャーがレンジャーキーを奪った敵によって蘇った過去33戦隊と戦うシーンや、歴代メカが勢ぞろいするシーンなどはこのシリーズを見続けてきた者にとっては感無量だろう。主題歌の使い方もツボにはまっていて、東映らしいケレン味は、時代劇で言うなら忠臣蔵の気分。

欲を言えば、過去の出演者たちにもう少し華のある場面を用意してほしかった。あと、このシリーズからはたくさんの著名俳優も輩出しているのだから、そういった方たちのゲスト出演も観たかったかな、と。

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